お掃除情報:裏技・豆知識

石鹸と合成洗剤のメリットとデメリット

茂木 和哉

こんにちは!茂木和哉(@motegikazuya)です。

過去のブログ記事を読み返してたら、今とはだいぶ違う考えの自分がいてちょっとビックリしました(笑)

昔は合成洗剤より石鹸の方が良いと強く思ってた時があって、ブログでも皆さんに石鹸をゴリ押ししてた時もありました。

でも今は考え方が変わって合成洗剤押しの時もあります(笑)

石鹸派から合成洗剤派に変わったわけではありませんよ。

使う場所や使う人で、適したものが変わることに気づいたからです。

だから私がやるべきことは、皆さんににって石鹸と合成洗剤ではどっちが適しているのか判断できるように、それぞれの違ったメリットとデメリットを分かりやすく伝えることだと思ってます。

ということで今回は、石鹸と合成洗剤のメリットとデメリットについてお話ししたいと思います!

どちらか片方に偏らずお伝えします!

ネットでたまに見かけますが、石鹸の方が絶対いいとか、合成洗剤はダメとか、片方に偏っている方がいますよね。

昔の自分もそんな感じでしたが(笑)、あれはちょっと違うと思うんですよね。

どう考えても無理が出てくるし、昔なら正しかったことでも今の時代だと嘘になってしまう場合もあるんです。

時代が進むと共に色々と技術などの進歩によって改善されたところがあったりしますからね。

結局のところ石鹸だろうと合成洗剤だろうと、どっちもメリットとデメリットがあるわけで、情報発信するのならメリットだけ伝えてデメリットを伝えないの絶対ダメだと私は思うんです。

合成洗剤のメリット

1.使いやすい。

石鹸は硬度分が高めの水だったり、油汚れに中和されたり、水である程度薄まったりすると一気に働かなくなります。

泡立たなくなるんです。

しかし合成洗剤はそのような環境、状況でも何事もないように平然と働いてくれます。

だから石鹸と比べるととても使いやすいんですよね。

2.種類がたくさんある。

ドラックストアやホームセンターの洗剤売り場やシャンプー、ボディソープ売り場を見てもらえたら一目両全だと思うのですが、ほぼほぼ合成洗剤です。

石鹸系はほとんどなく小さなお店だったら、置いていない事すらあります。

洗剤やシャンプーなどにこだわりがあまりない方にとっては、種類がたくさんあっても似たようなものばかりと思うかもしれません。

しかしこだわりのある方にとっては、ささいな違いでも洗剤やシャンプー選びの大きな違いになります。

なので種類は多いに越したことがないですよね。

それだけ選択肢が増えますからね。

3.中性にできる。

1つ目で合成洗剤がどんな環境でもいい仕事をするとお伝えしましたが、そのメリットを生かして「酸性」の洗剤でも「アルカリ性」の洗剤でも、どんな液性の洗剤でも作れます。

そしてなんと言っても「中性」の洗剤を作れるのが大きなメリットです。

中性なら素材にも肌にも優しいですからね。

ちなみに石鹸は中性にはできません。

必ずアルカリ性になります。

合成洗剤のデメリット

1.すすがれにくい。

泡ぎれが早くヌルヌルもサッとすすげて残りにくい石鹸に比べ、合成洗剤は泡ぎれが遅くヌルヌルもなかなか取れません。

石鹸で体を洗う時と普通のボディソープで体を洗う時の違いを思い出してもらうとイメージしやすいと思います。

体を洗った後にシャワーで洗い流す時、石鹸の方が普通のボディソープより圧倒的に早く泡とヌルヌルが取れますよね。

普通のボディソープは、合成洗剤と同じで合成界面活性剤が主成分ですからね。

なので、石鹸と比べ合成洗剤の方がすすぎ残りのリスクが高まりますし、すすぎ残りが無いようにしっかり洗い流すとしたら、たくさんの時間と水を使いますよね。

2.働きをやめてくれない。

合成洗剤のメリットとしてお伝えした、どんな環境、状況でも働く事をやめない特徴ですが、デメリットになってしまうこともあります。

なぜかというとしっかり洗い流さない限り、その場で働き続けるとからです。

もし肌についていたら洗い流すまでずっと働き続けるので、肌荒れにつながるリスクが高くなります。

しかし石鹸は、アルカリ側でしか働くことができないので、肌に残ったとしてもやがて「弱酸性」の皮脂に中和され働く事をやめてしまうので、肌荒れのリスクが低いんです。

3.分解されるスピードが遅い。

石鹸と比べて合成洗剤は生分解性が悪いく、分解されるまで時間がかかります。

分解スピードは、合成洗剤に入っている合成界面活性剤の種類で違いますが、中には100%完全に分解されないものもあります。

なので洗剤を使って洗い物した時に出る汚水を、「自然環境」に汚水を流すと自然環境に負荷がかかります。

でも汚水を下水処理施設でしっかり処理できるように、ちゃんと排水口から流していれば何も問題はありません。

石鹸のメリット

1.すすがれやすい。

合成洗剤の逆ですね。

赤ちゃんの体を洗ってあげる時、私が石けんの方をオススメするのがこの点です。

まだ肌が強くない赤ちゃんの肌に合成界面活性剤が入った普通のボディソープがすすぎ残ると高い確率で肌トラブルを起こしますからね。

2.働きをやめる。

合成洗剤のデメリットでもお伝えしましたが、合成洗剤と比べてすすがれやすい石鹸でもすすぎ残りが絶対にないとは言い切れません。

でももし肌に残ったとしても酸性の皮脂によって中和されたり水で薄まったりすると働く事をやめるのでそれ以上肌を痛めつけません。

3.分解されるスピードが速い。

現在は下水道の普及率がかなり高くなっているので自然環境に直接汚水が放流されるようなケースは非常につく無くなったのですが、もし自然に放出されたとしても合成洗剤より分解されるのが早いので環境に負荷を与えません。

石鹸のデメリット

1.使いにくい。

これも合成洗剤の逆ですね。

使用するが硬水だとほぼ泡立ちません。

温泉浴場で石鹸を使うと全然泡立たないのがそれです。

それと油汚れに中和されたり、水で薄まったりすると汚れが落ちなくなるので合成洗剤と比べると非常に使いにくいしうまく使うにはコツが必要となります。

石鹸で洗濯するのが難しいのは、それらの石鹸のクセのためなんです。

2.種類が少ない。

大手洗剤メーカーが合成洗剤しか作ってないので、お店の洗剤売り場やボディソープ売り場で見かけるもののほとんどが合成洗剤です。

石鹸はほとんど置かれていない状況です。

特に液体石鹸が少ないんですよね。

私が石鹸を作っているのはそこなんです。

合成洗剤のように、石鹸の選択肢もたくさん増えて欲しいんですよね。

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3.刺激が強い。

実は石鹸は刺激が強いです。

石鹸水が目に入ると凄くしみますよね。

普通のシャンプーやボディソープではそれほどしみません。

理由は石鹸が「アルカリ性」なのに対し、普通のシャンプーやボディソープは「中性」だからです。

今普通に売られているシャンプーやボディソープは、石鹸より刺激が低いと思って間違いありません。

洗濯洗剤や台所洗剤だと強い合成界面活性剤を使っていものが多いので、中性だからといって石鹸より刺激が低いとは限らないですけどね。

最後に

いかがでしたでしょうか?

中華料理屋さんや焼肉屋さんのように、ギトギト油汚れを相手にしないといけないところは石鹸系なんて使ってられません。

そんな状況で石鹸を使っていたのでは、量を使いますし食器洗いに時間がかかます。

なのでコスト削減と作業効率を上げるために合成洗剤を使います。

一方、生まれたばかりの赤ちゃんを沐浴で洗ってあげる時や、ようやく自分で体や頭を洗うようになった子供は断然石鹸の方が適してます。

合成洗剤(普通のシャンプー、ボディソープ)ではすすぎ残りが心配ですからね。

そんな感じでどんな方がどのような環境で使うかで、合成洗剤の方が良い場合もあれば、石鹸が良い場合もあります。

ぜひ皆さんも、石鹸と合成洗剤とのメリット、デメリットをちゃんと理解して、自分にあった最適な方を選んでくださいね!

ABOUT ME
茂木和哉
茂木和哉
汚れ落とし研究家
1975年秋田県生まれ。20歳で温泉浴場清掃をバイトで経験。21歳で工業薬品や業務用洗剤の販売会社に就職。30歳で洗剤メーカーに転職し、1年後の秋田で独立。 独学で掃除と洗剤作りを学び、秋田からパソコン1つで情報発信を始め、自分の名前をつけた代表作「茂木和哉」を大ヒットさせる。現在ではシリーズ展開させ全国のお店に並ぶまでに。 汚れ落とし人生で得たノウハウを惜しみなく伝えるYouTubeチャンネル「茂木流掃除講座」は、チャンネル登録数30万を超える。
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