お掃除情報:裏技・豆知識

アルカリ電解水をお使いの方に絶対知ってもらいたい事

茂木 和哉

こんにちは!茂木和哉(@motegikazuya)です。

皆さん、アルカリ電解水はお使いですか?

少し前までは一部のお店やテレビ通販でしか買えなかった事もあって、値段が結構高かったけど、今では価格も手ごろになり、ドラックストアやホームセンターで買えるようになりましたよね。

なので皆さんの中でもお使いになっている方はたくさんいると思います。

特にナチュラルクリーニング派の方だったり石鹸派の方には、魅力的なのではないでしょうか?

なぜなら「合成界面活性剤不使用」だし防腐剤や有機キレート剤、合成香料、着色料などの添加物が一切入っていない「無添加」ですしね。

私もキッチン掃除にたまに使うことがあります。

主に魚焼きグリルの中とオーブンレンジの中に使いますね。

そういった調理器具は特にそうですが、強い洗剤や界面活性剤が入った洗剤は使いたくないですよね。

もし洗剤が残ったらイヤですしね。

しかし皆さん!

実はアルカリ電解水は、他の洗剤と比べると特別安全なものではないんです!

そのことを伝えたくて今回はブログを書きました。

安全とは言い切れないアルカリ電解水のアルカリ度の強さ

アルカリ電解水を安全なものだと思っている方は、
・原料が塩と水だけ。
・界面活性剤不使用。
・無添加物。
の3つ特徴からだと思います。

「だから体に優しいし安心して使えるだよね!」と思う方も多いと思うのですがあまり安心しすぎるのはいけません。

むしろ注意して使ってもらいたいぐらいです。

私がこれまで繰り返し何度も伝えてきた、洗剤の安全度を見分けを基準で最も優先されるべき要素は「pH」です。

どんなに安全性の高い原料を使ったとしても、完成したものが強アルカリ性だったり強酸性では安全とは言えませんよね?

逆に原料には強アルカリ性のものや強酸性のものを使ったとしても、完成した洗剤自体のpHが穏やか(中性付近)なら危険なものではありませんよね?

例えば石鹸がそうですよね。

石鹸を作るときは、強アルカリ性の苛性ソーダや苛性カリを油脂に混ぜ合わせて作るのですが、できたあがった石鹸は弱アルカリ性まで落ちます。

ではアルカリ電解水のpHはどのぐらいなのか?

なんと12.5もあるんです!

さらに最近ではpH13超えの超強力アルカリ電解水も見かけるようになりました。

セスキ過炭酸ナトリウムが約9.8、過炭酸ナトリウムが約10.5、炭酸ナトリウムが約11.2ですから、かなり高いですよね。

ちなみに、強力アルカリ電解水やナチュラル素材のアルカリ洗浄剤のpHを実際に測定したことがありますよ。

もちろんpHが12.5の液が肌につくと皮脂がすぐに取れてしまいます。

それどころかタンパク質にも影響を与えかねないぐらいのpHなので、肌の弱い方や長い時間話触れていると肌自体が痛んでしまうこともあります。

なので私は、必ず手袋を着用して使うべきだと思ってます。

安心安全なイメージに惑わされてはいけない

でも安全なイメージが強いので、結構素手で気軽に掃除されている方っていますよね。

一般的なアルカリ電解水が、「水」と「塩」から作られているからと言って塩水ではないんですよね。

もう一度言いますがpH12.5のアルカリ性洗浄剤なんです。

「原料が水と塩だけ」

そのとても安全に聞こえるところがもう一つの怖い点です。

もともと強い洗剤だと言う認識で使えば手袋もするでしょうし、肌や顔ににかからないよう注意して使うはずでしょうから何も問題はないんです。

でも安全な洗剤だと言う認識で使うとなると手袋なんてしないでしょうし、それほど注意もせず使ってしまうことでしょう。

もし赤ちゃんが近くに寝てるにも関わらず、アルカリ電解水をシュッシュとスプレーして掃除したら…

考えただけでも怖いですよね。

それと、このぐらいpHが高いと使えない素材もありますので、そこも注意が必要ですよね。

パッケージの書いてある注意書きをよく読んで、素材を変色させたり傷めたりさせないようにしてください。

それでも安心安全なアルカリ電解水

もしかしたら、逆にちょっと怖いイメージをもたれたかもしれませんが、普通のアルカリ洗浄剤よりは安心安全なのは間違いありません。

先にお伝えしましたが、特にキッチンの油汚れには最適だと思います。

その理由が、もし拭き残りしたとしても心配ないからです。

「でも強いアルカリ性なんでしたよね?」

と思われた皆さんもいるかと思いますが、残ったアルカリ電解水はやがて油と合わさって中和されたり、問題がないレベルまでアルカリ度が弱まってくれます。

先ほど「石鹸を作るときは、強アルカリ性の苛性ソーダや苛性カリを油脂に混ぜ合わせて作るのですが、できたあがった石鹸は弱アルカリ性まで落ちます。」とお伝えをしました。

実は同じようなことが、拭き残ったアルカリ電解水と油汚れでも起こるんです。

これを「鹸化作用」というのですが、そもそもアルカリ性のもので油汚れを落とせるのもその鹸化の働きによるものなんです。

だからアルカリ電解水で油汚れを落とせますし、拭き残ったとしても安心安全なわけなんです。

しかし同じアルカリ性でも、界面活性剤や添加物が入った洗剤では、たとえアルカリ成分が鹸化されたとしても、界面活性剤と添加物は残り続けてしまいますよね。

その違いがアルカリ電解水とアルカリ洗剤の違いであり、私が魚焼きグリルやレンジの中にアルカリ電解水を使う理由です。

最後に

いかがでしたでしょうか?

今回私が伝えたかった事は、イメージだけで安全なものだと判断してしまうと、危ないことに繋がる場合があるかもしれませんよという事です。

しかしちゃんと安全性を理解して使えば、何も怖い事はありませんし、とても魅力的なお掃除アイテムです。

ぜひ皆さんもアルカリ電解水だけイメージで安全なもだと思い込まず、他のアルカリ洗剤を使うときと同じ気持ちでお使いくださいね。

それと、アルカリ度が高いということは、軽度な汚れなら薄めて使えるということにもなります。

例えば、リビングダイングのフローリング床の拭き掃除には、原液で使うよりも薄めた方が、優しく掃除ができますし、何よりもコスパが良くなります!

以前、実際にアルカリ電解水を薄めて床拭き掃除をしたことがありますので、気になる方はぜひチェックしてみてください!

最後に1つお知らせです!

最近YouTubeのサブチャンネルも頑張っていますので、もしよかったらご覧いただけたら嬉しいです!

ABOUT ME
茂木和哉
茂木和哉
汚れ落とし研究家
1975年秋田県生まれ。20歳で温泉浴場清掃をバイトで経験。21歳で工業薬品や業務用洗剤の販売会社に就職。30歳で洗剤メーカーに転職し、1年後の秋田で独立。 独学で掃除と洗剤作りを学び、秋田からパソコン1つで情報発信を始め、自分の名前をつけた代表作「茂木和哉」を大ヒットさせる。現在ではシリーズ展開させ全国のお店に並ぶまでに。 汚れ落とし人生で得たノウハウを惜しみなく伝えるYouTubeチャンネル「茂木流掃除講座」は、チャンネル登録数30万を超える。
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