重曹の洗浄力をパワーアップさせる方法!【重炭酸ナトリウム】【炭酸水素ナトリウム】
こんにちは!茂木和哉(@motegikazuya)です。
皆さん、お掃除に重曹をお使いですか?
溶かして使えばお部屋の拭き掃除や下駄箱、ズックの消臭に、クレンザーのように擦って付けば軽度な水垢落としにと、とっても幅広く使えるのが重曹の魅力の1つです。
でも実は、洗浄力はそんなに高くないんですよね。
特にキッチンのレンジ回りや換気扇の汚れなどのギトギト油は、正直力不足でキレイに落とすとなるととても大変です…
それでも使いたくなるのが重曹ですよね。
だって安心安全ですしね。
そこで今回は、洗浄力の弱い重曹の洗浄力がグンとアップさせる方法をご紹介します。
まずは重曹のpHを測ってみる
では重曹を水で溶かして「重曹水」を作っていきます。
今回は、水400gに対して重曹を20g入れました。
あえて濃い目にしてます。
入れたらよくかき混ぜます。
溶かすと気づくと思いますが、重曹は結構溶けにくいです。
その溶けにくい性質を利用するのが、重曹をそのまま使う「重曹クレンザー」です。
軽度な水垢やサビにだったら効果があります。
あくまでも「研磨作用」で落とすわけですから、溶かしてスプレーしても水垢やサビは落とせませんけどね。
完全に解けた状態でpHを測ると8.5前後といったところです。
やはりこれでは、油汚れに対しては、洗浄力が不十分なのもうなずけますよね。
加熱すると「炭酸ナトリウム」に変身する重曹
で、本番はここからです。
この8.5しかないpHを、ある方法で上げていきます。
その方法は「加熱」です。
では、早速加熱していきます。
煮立ってくると、シュワシュワと気泡が出てきます。
その気泡は、二酸化炭素です。
この時、どんな事が起きているかと言うと、加熱された重曹水から二酸化炭素が放出され、炭酸ナトリウムに変わる反応が起きています。
「炭酸水素ナトリウム(重曹)」ー「二酸化炭素」=「炭酸ナトリウム」
しばらく煮込むと、気泡がでなくなるので、そこで止めてください。
では、pHを測ってみます。
11以上はある感じですよね!
これぐらいアルカリ度があると油汚れに使えます。
さらに効果的に使いたいなら、炭酸ナトリウムに変身した洗浄水を、できるだけ熱いうちに使うようにしてください。
そうすれば、だいぶラクに落とせます。
なぜなら、「アルカリパワー」に加え「熱パワー」の2つの働きが使えるからです。
ちなみに、重曹水を鍋で煮るのではなく、沸騰したお湯に重曹を入れるのは、pHの上がり方は不十分です。
実際にやってみましたが、pHは9.5ぐらいです。
セスキ炭酸ソーダと同じぐらいですね。
と言う事は、重曹1つあれば、
・水で薄めて「重曹水」
・お湯で薄めて「セスキ水」
・沸騰させて「炭酸ナトリウム水」
の3つが使い方ができる事になりますね。
ガンコな油汚れをよりラクに落としたいなら
しかし、炭酸ナトリウム水を熱い状態で使ったとしても、酸化が進んだガンコな油汚れの場合は、結構苦労します。
ちなみアルカリ電解水のpHは12.5ありますので、アルカリ電解水を湯せんして使った方が良く落ちます。
でもアルカリ電解水はちょっとアルカリ度が高すぎて危ないんですよね。
さらに安全なものを使いたいなら
もしかしたら、皆さんの中には、「『超安全』なのにガンコな油汚れをラクに落とせるほど『洗浄力が強い』のってないの?」と、思われた方もいるのではないでしょうか?
実は1つだけあるんです。
それが「白いなまはげ」です!
白いなまはげのpHは、原液で11.5です。
今回作った炭酸ナトリウム水よりは、ちょっと高いですがアルカリ電解水ほど高くありません。
しかし抜群に良く落ちるんですよね。
なぜかと言うと、アルカリの働きに「石けんの働き」が加わり油汚れを落とすからです。
まさにハイブリッド洗浄ですね。
重曹を加熱して炭酸ナトリウムに変身させても、アルカリ電解水でも汚れを落とす働きは、「アルカリの働き」のみですからね。
「石けんの働き」と言うのは、「界面活性作用」のことです。
しかも原液で無くても4倍希釈でも激落ちなんです。
だって4倍に薄めてもpHが11.3もあるんですから。
先ほど作った過炭酸ナトリウム液と同じぐらいのアルカリ度の高さが4倍希釈できでさえあるんです。
しかも、石けんの界面活性作用が加わりますしね。
さらに湯せんして使えば、
・アルカリパワー(けん化作用)
・石鹸パワー(界面活性作用)
・熱パワー
のトリプルパワーで油汚れを落とすことになります!
安心安全にガンコな油汚れを掃除したい方は、ぜひトリプルパワーの白いなまはげで落としてやってください!
そしてキレイにしたら定期的に掃除して、もう汚れがガンコな汚れとはおさらばしてくださいね!
その為にも、せめて1週間に1回は、レンジまわりを掃除することをオススメします。
するとガンコにまで育ちませんし、「白いなまはげ47倍希釈液」でも十分に落とせます。
最後に
いかがでしたでしょうか?
重曹があれば、セスキ炭酸ソーダや炭酸ナトリウムの代わりとしても使えるんです。
ただちょっと面倒ですけどね。
もし面倒に感じたら、「アルカリ電解水」や「白いなまはげ」も合わせて使うと言う選択もあります。
今回のお話はYouTubeでもしています。
もっと詳しく知りたい方は、ぜひご覧ださい!