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界面活性剤と泡の特徴

茂木 和哉

こんにちは!茂木和哉(@motegikazuya)です。

洗浄作業において、洗剤の「泡」は作業効率に大きな影響を与えます。

泡切れがよければ、すすぎが早くでき作業時間の短縮につながります。

一方で、泡切れの悪さも、言い換えれば泡持ちの良さです。

用途が変えればプラスの要素となります。

例えば、台所洗剤は、泡持ちが良いほど洗剤の使用量削減につながります。

他にも、泡立ちが良ければ、はりつきが良くなるので壁面などは洗浄効果が上がります。

この様に、
清掃作業の作業効率を上げるためには、
・使う場所
・洗い方
・汚れの種類
・清掃時間
などで洗剤の泡立ち方が変わります。

実は、洗剤の泡立ち方は、洗剤に含まれている界面活性剤によって決まります。

なので、含まれている界面活性剤の種類とその界面活性剤の配合割合が分かれば、どんな「泡」がでるのかが大よそわかりるのです。

そこで、特に泡立ちに大きな影響を与える2種類の界面活性剤の泡の特徴についてお話します。

まず1つ目は、「脂肪酸カリウム」です。

脂肪酸カリウムとは、水石けんです。

家庭用品質表示法では、「石けん」と「界面活性剤」は、別物と表記しないといけなくなってますが石けんも立派な合成界面活性剤です。

その脂肪酸カリウムの泡の大きな特徴は、
・泡立ち豊か
・泡切れがいい
・泡にスタミナがない。(泡もちが悪い。)
です。

なので、基本的には、スプレーで洗浄したり洗浄機などでも発泡洗浄に最適です。

壁面にも、泡が定着しやすくしっかり汚れを包み込んでくれその他の洗浄成分が働きやすくなります。

また、石けんはアルカリ環境でなければ洗浄力を発揮できませんので基本は、アルカリ洗浄剤に使用されます。

もし今お使いのアルカリ洗浄剤の泡立ち、泡切れに満足されていないのなら脂肪酸カリウムが使われているものを選んで見てください。

私が開発した商品で、脂肪酸カリウムを採用したのが白いなまはげです。

2つ目は、「脂肪酸アルカノールアミド」です。

脂肪酸アルカノールアミドは、
・ヤシ油脂肪酸アルカノールアミド
・脂肪酸ジエタノールアミド
・ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド
と表記される場合がありますが
すべて同じものです。

さて、脂肪酸アルカノールアミドの泡の特徴は、何と言ってもスタミナのある泡です。

非常に泡もちが良く、泡の状態を長くキープできます。

また粘度も高く、洗剤自体の粘度調整としても利用します。

その特徴から台所洗剤に、よく使われます。

しかし、配合量にもよりますがスタミナがある泡をすすぐのに時間がかかる場合があります。

冷水だと、用途・使い方によっては流しきる事にストレスを感じることがあります。

配合量がわずかですので、すすぎに時間がかかることはなく石けんが主成分なので、むしろ他の台所洗剤と比べ非常に素早く泡が切れます。

「泡もち」「泡切れ」をポイントに洗剤を選びたい場合は、判断材料のひとつにしてみてください!

ABOUT ME
茂木和哉
茂木和哉
汚れ落とし研究家
1975年秋田県生まれ。20歳で温泉浴場清掃をバイトで経験。21歳で工業薬品や業務用洗剤の販売会社に就職。30歳で洗剤メーカーに転職し、1年後の秋田で独立。 独学で掃除と洗剤作りを学び、秋田からパソコン1つで情報発信を始め、自分の名前をつけた代表作「茂木和哉」を大ヒットさせる。現在ではシリーズ展開させ全国のお店に並ぶまでに。 汚れ落とし人生で得たノウハウを惜しみなく伝えるYouTubeチャンネル「茂木流掃除講座」は、チャンネル登録数30万を超える。
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