バスクリーナーで水垢汚れは落ちるのか?
よく売られているものから、そうでないものまで、普通のバスクリーナーは、一般向け、業者向け問わず、ほとんどのものが「中性」です。
なのに、パッケージには、「水垢にも強い!」とか「水垢にも効く!」など、水垢が落ちるような表現をしているものをたまに見かけませんか?
でも、清掃業者さんや洗剤について詳しい方なら、
「水垢はアルカリ性の汚れだから、中性洗剤で落ちるわけないよね?」
と思うはずです。
確かにその通り、あってます。
中性洗剤とは、界面活性剤の働きをメインにし汚れを落とすものです。
その界面活性剤で落とすことができるのは、皮脂汚れだけなのですからね。
他の汚れに対しては、界面活性剤が働きません。
なので水垢を落とすことができないと言うことになります。
では水垢はどうやって落とすのか?
それは、「中和作用」を効かせる方法が最も効果的です。
中和作用を効かせると言うことは、アルカリ性の皮脂汚れであれば、酸性の洗剤で洗うと言うことです。
そうすると、ガチガチの水垢汚れでも簡単に落とせてしまいます。
ちなみに、皮脂汚れは酸性汚れなので、アルカリ洗剤でも落とすことができます。
で、ここからが重要なお話です。
実は、中和作用を働かせる遺体にも水垢を落とす方法があるのです。
その方法とは「キレート作用」を利用する方法です。
中性の洗剤にキレート作用のあるキレート剤を入れれば、中性なのに水垢を落とせる洗剤を作る事ができるのです。
なので普通のバスクリーナーで水垢を落とすことは「可能」ということになるのです!
ちょっとビックリしませんか?
洗剤の事が詳しい方ほど、逆にビックリするかもしれませんよね。
でも、水垢の汚れ落ちはイマイチなんですよねー。
ガチガチについた水垢を落とすことは無理です。
付きたての薄い水垢しか落とすことはできません。
ちなみに、どういう理屈で水垢を落とすかというと、キレート剤が、水垢汚れの原因であるミネラル分の結び付きを弱めてくれることで水垢を落とします。
水垢の落ちはイマイチでも、キレート剤配合の中性洗剤を使うことで、危険度が高くて、素材を傷めやすく、臭いがきつい酸性洗剤を使う機会が減るのであればメリット大ですよね。
なのでバスクリーナーを選ぶ際には、キレート剤が含まれているものを選ぶことをお薦めします。
ちなみに、キレート剤が含まれている中性洗剤は、バスクリーナー以外にもあります。
その代表が、カーシャンプーです。
車にも水垢はよく付きますし、酸性洗剤だとボディが傷んでしまうので、用途的にはバッチリなわけです。
なのでカーシャンプーでお風呂を洗うのも、バスクリーナーで車を洗うのもありです。
どうせバスクリーナーを使うなら、キレート剤を配合したものが確かにお薦めなのですが、でもやっぱり水垢に対しての洗浄力はイマイチです。
実はそのイマイチな水垢に対しての洗浄力を、できるだけ上げる方法が1つあります。
それは、酸性洗剤の悪い癖(腐食、危険度、刺激臭)がでるギリギリのところまで酸性度を上げ、それにキレート剤がたっぷり配合する方法です。
いわゆるキレート剤配合の弱酸性バスクリーナーです。
それなら日々使いのバスクリーナーでありながら水垢も「そこそこ」落ちるレベルまで上げれます。
「でも、そんなバスクリーナーどこにあるの?」
と思った皆さん、ご安心ください!
業務用ですが、私茂木和哉がすでに作っているんです。
それが、弱酸性バスウォッシュなのです!
浴場施設関係者の皆さん、ぜひ、日々使いのバスクリーナーとしてお試しください!
この話を聞いて、たぶん
「酸性洗剤にキレート剤を入れたら最強の水垢洗剤ができるよね?」
と思われる方がいると思います。
実は、それはできないんです。
なぜかと言うと、キレート剤はアルカリが高めで効果が高く酸になるにつれ効果が低くなるからです。
十分効果を期待するのであれば弱アルカリ~中性となります。
なので酸性洗剤+キレート剤は、ほとんど意味がないことなんです。