ライオンの洗濯洗剤「ナノックスワン」の成分を徹底解説!従来品との違いは?
こんにちは!のぞみです。
ライオンさんから出ている液体洗濯洗剤「ナノックスワン」がどんなもの洗剤なのか、成分をみたり旧タイプの「スーパーナノックスワン」と成分を比較しながら詳しくお話していこうと思います♪
ちなみに今回参考にしたのは、こちらの茂木和哉(@motegikazuya)さんのYouTube動画です!
「ナノックスワン」は3種類になった
今回お話していく洗剤はこちら!ライオンさんの液体洗濯洗剤「ナノックスワン」です。
左側の紫色のボトルがニオイ専用タイプ、右側の黄色いボトルがスタンダードタイプ、そして真ん中がプロタイプとなっています。
旧タイプの「スーパーナノックスワン」はこちらの2種類です。
旧タイプの「スーパーナノックスワン」はニオイに特化したタイプと汚れ落ちに特化したタイプとの2種類がありました。
「ナノックスワン」と合わせると、紫色のボトルは新タイプも旧タイプも紫色、汚れ落ち特化型は新タイプでは黄色、旧タイプではブルーとなっています。
パッとみて「ナノックスワン」の気になったところは①消えたMEE、②量も濃度も減った、③1つにまとまったプロ、ですね。1つずつお話していきます。
消えた界面活性剤MEE
「ナノックスワン」の気になるところ、1つ目は界面活性剤のMEEが無くなっていることです。
ここでは成分をじっくり見ていきましょう。
旧タイプの「スーパーナノックスワン」と「ナノックスワン」の成分を比べてみる
まず新タイプの「ナノックスワン」で、ニオイ専用とスタンダードの成分はほとんど同じです。
ここで新タイプの「ナノックスワン」のニオイ専用、旧タイプの「スーパーナノックスワン」のニオイ特化タイプの成分を比べてみましょう。
新タイプの「ナノックスワン」のニオイ専用の成分は「界面活性剤(53%ポリオキシエチレンアルキルエーテル、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩)、安定化剤、pH調整剤、再汚染防止剤、酵素」となっています。
旧タイプの「スーパーナノックスワン」のニオイ特化タイプの成分は「界面活性剤(52%ポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル、アルキルエーテル硫酸エステル塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、安定化剤、pH調整剤、酵素」となっています。
共通する界面活性剤もありますが、ここで注目したいのは旧タイプの「スーパーナノックスワン」の一番はじめに書かれていたポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル、別名MEEと呼ばれる界面活性剤です。
MEEはライオンさん独自の界面活性剤
ポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステル(MEE)は、従来のノニオン界面活性剤のポリオキシエチレンアルキルエーテルに比べて衣類に成分が残りにくいのが特徴でした。
MEEは実はライオンさんが独自に開発した界面活性剤で、わたしは旧タイプの「スーパーナノックスワン」ではじめて見かけました。
この洗剤をみかけたとき「新しく界面活性剤をつくるなんて、さすがライオンさんだな……!」と感動したのを覚えています。
ですが新商品の「ナノックスワン」では、せっかくのMEEが配合されていませんでしたね。
使われている界面活性剤はポリオキシエチレンアルキルエーテル、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩……と、P&Gさんでよく見かける組み合わせですね。
もちろんそれ以外の特徴はあるのでしょうが、ライオンさんらしさが感じられなくなったなぁとも思います。
キャッチコピーをチェック
「ナノックスワン」のキャッチコピー
ここで洗濯洗剤に書かれているキャッチコピーも見ていきましょう。
「ナノックスワン」のニオイ専用タイプには「部屋干しを超えた消臭力」、プロタイプには「史上最高峰の洗浄・消臭力」
そしてスタンダードタイプには「頑固な汚れまで徹底洗浄」と書かれています。
3つとも洗濯洗剤ではよく見かけるキャッチコピーですね。
そして「ナノックスワン」の3つに共通しているキャッチコピーが「ニオイ・汚れ 衣類の色変化1本で全部断つ。黄ばみ黒ずみ色あせ」です。
前のナノックスのキャッチコピー
旧タイプの「スーパーナノックスワン」のキャッチコピーは手元のボトルには書かれていないのですが「脱!ほとんど水洗剤!」とありました。
自社の洗濯洗剤を含め、液体洗剤の約7割が水でできている、と書いてしまう思い切りの良さに驚いた記憶があります。
コマーシャルもかなりインパクトのあるものでしたが……それと比べると「ナノックスワン」は少しパンチが弱いかな、とも感じますね。
量も濃度も減った!?
「ナノックスワン」の気になるところ、2つ目は洗剤の量と濃度についてです。
ボトルの容量が減っている
旧タイプの「スーパーナノックスワン」と「ナノックスワン」を比べてみると……まず洗剤の内容量が減っています。
右側の旧タイプの「スーパーナノックスワン」は660グラムありましたが、左側の「ナノックスワン」は640グラムになっていますね。
量が減ったのを気付かれないようにするためか、「ナノックスワン」は文字の大きさも小さくなっています……(笑)
内容量が減っていても、1回のお洗濯に使う量が少なくて済むのならコスパは変わりません。
ですが使い方をみるとどちらも、洗濯物6kg(水量65L)に対してキャップ1杯となっています。
つまり1回のお洗濯で使う洗剤の量は変わらないんですね。
もし洗剤の値段が同じだとすれば、これは値上がりとも言えますね。
界面活性剤の濃度も減っている?
さらに成分を見てみると、スタンダードタイプは界面活性剤の濃度が薄くなっています。
黄色いボトルのスタンダードタイプは界面活性剤の濃度が53%、それに対して旧タイプの「スーパーナノックスワン」のほうは57%でした。
たったの4%かもしれませんが、界面活性剤は汚れを落とすうえで重要な役割を果たすので大事なポイントです。
ですが消臭特化型のほうは、「ナノックスワン」は53%、旧タイプの「スーパーナノックスワン」は52%となっています。
なんと1%アップしているんですね!
一概に「界面活性剤の濃度が薄くなった」とは言い切れませんが、どうして濃度が変わったのかは気になるところです。
「ナノックスワン」は原価調整のためできた?
ここからはわたしの想像でのお話になりますが……ライオンさんオリジナルの界面活性剤MEEがつかわれなくなったり、界面活性剤の濃度が減ったことは原材料費の高騰が関係しているのかな?と思います。
「ナノックスワン」で使われているポリオキシエチレンアルキルエーテルはよく使われる界面活性剤で大量に出回っています。
それに対して旧タイプの「スーパーナノックスワン」で使われていたMEEはライオンさんが作ったまだ新しい界面活性剤で、そこまで大量に出回っていません。
市場にたくさん出回っているもののほうが原材料費の高騰の影響を受けにくいので、新商品を出すタイミングでポリオキシエチレンアルキルエーテルにしたのかな?と考えてしまいますね。
1つにまとまったPROが登場!
「ナノックスワン」の気になるところ、3つ目は効果が1つにまとまったプロタイプがあるところです。
最後にプロタイプと消臭特化タイプ、スタンダードタイプのちがいを見ていきましょう!
まずはライオンさんの公式WEBサイトにある洗剤の比較表を見てみます。
上から洗浄力、消臭力、黄ばみ・黒ずみ防止、色あせ・色落ち防止、抗菌力の高さが示されています。
洗剤は左から、スタンダードタイプ、ニオイ専用、そしてプロと並んでいます。
スタンダードタイプは汚れ落ちを重視したものなので、洗浄力が星4.5となっています。それ以外の項目は星4のようです。
ニオイ専用は消臭力が星4.5、それ以外の項目は星4となっています。
この2つはキレイに分かれていますね。
プロタイプは洗浄力、消臭力、黄ばみ・黒ずみ防止、色あせ・色落ち防止、抗菌力の高さすべての項目で星5と満点になっています。
旧タイプの「スーパーナノックスワン」はニオイ特化タイプと汚れ落ち特化タイプの2種類のみでした。
発売されたとき「ニオイも汚れ落ちも両立させたいのが本音だよなぁ…」と思っていたのですが、「ナノックスワン」のほうでは両立させたプロタイプが出てきましたね!
きま
「ナノックスワン」のプロは1割ほど高い
「ナノックスワン」は全部で3種類で、スタンダードタイプ、ニオイ専用、プロタイプとあります。
これだけ見るとオールマイティーなプロタイプを買うのが正解にも思えますが……やはり値段はほかの2つよりも高くなっています。
ネット通販の価格を見てみると、スタンダードタイプ、ニオイ専用タイプは500円ほど、プロタイプは550円ほどと約1割の差がありました。
洗剤の原価はそこまでかからないので、原材料費に50円も差はないと思います。
でもライオンさんも商売ですから、安いものと高いものの両方を出して、高いほうが売れたらいいなぁという戦略なのかもしれませんね。
「ナノックスワン」のプロとその他の成分の違いは?
「ナノックスワン」のプロタイプはスタンダードタイプやニオイ専用タイプとどう違うのか、最後に成分をみてみましょう!
ライオンさんの公式WEBサイトに載っている詳しい成分表を、3つ並べて見ました。左からスタンダードタイプ、ニオイ専用タイプ、プロタイプとなります。
スタンダードタイプとニオイ専用タイプは、上から水、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、安定化剤……と、なんと種類や順番がほとんど同じですね。
ボトルに書かれている界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩の3つでしたが、公式WEBサイトをみるとほかの界面活性剤も使われているようです。
下のほうに書かれている界面活性剤の「脂肪酸塩」というのは、液体石けんのことです。
洗剤の成分表示は、1%未満であれば記載する必要がない、とされているので、ボトルに書かれていないことはよくあるんですよね
ここで注目したいのは、界面活性剤のアルキルエーテル硫酸エステル塩(アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム)です。
スタンダードタイプとニオイ専用タイプには上から5番目に、プロタイプには上から4番目に記載されています。
洗剤の成分表示は多いものから順番に書かれているので、つまりプロタイプにはアルキルエーテル硫酸エステル塩(アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム)が多く配合されている、ということになりますね。
界面活性剤の配合割合をみてみると、スタンダードタイプとニオイ専用タイプは53%配合、プロタイプは55%配合となっています。
もしかするとこの2%がアルキルエーテル硫酸エステル塩(アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム)なのかもしれませんね。
界面活性剤は汚れを落とすうえで重要な役割を果たすので、量が増えれば汚れも良く落ちてくれます。
そのぶんプロタイプは、より高い洗浄力が期待できそうですね!
ちなみに……プロタイプではほかの2つよりも再汚染防止剤が多く入っているようです。
再汚染防止剤というのは、一度衣類から落ちた汚れがまた衣類に戻ってしまわないように配合する成分なのですが、汚れを衣類から引き離す作用もあります。
プロタイプではより洗浄力が高くなるように、界面活性剤だけでなく再汚染防止剤も多めに入れているのかもしれませんね。
「ナノックスワン」はライオンらしさがない洗剤
ということで今回は、ライオンさんの液体洗濯洗剤「ナノックスワン」を詳しくお話していきました。
今回は3種類まとめての発売で、それぞれの共通するところや違いがありましたね。
「ナノックスワン」の前に発売されていた旧タイプの「スーパーナノックスワン」は汚れ特化型とニオイ特化型の2種類だけで「汚れもニオイも取れるパーフェクトな洗剤があればいいのに……」と思っていたので、今回プロタイプがあるのは画期的でした!
ただし新商品のほうは、少し残念なこともありましたね。
個人的に、ライオンさんらしい洗剤ではなくなってしまったな、という印象を持ちました。
旧タイプの「スーパーナノックスワン」で使われていたオリジナルの界面活性剤MEEは使われておらず、よく使われる界面活性剤のポリオキシエチレンアルキルエーテルになりました。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩の3つを配合する洗剤は、「アリエール」などP&Gさんの洗剤でよく見かけます。
もちろん「ナノックスワン」と「アリエール」は界面活性剤の濃度が違うので、まったく同じ洗浄力ではありませんが……ライオンさんの強みがうまく生かされていないな、と感じます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はライオンさんから出ている液体洗濯洗剤「ナノックスワン」がどんなもの洗剤なのか、成分をみたり旧タイプの「スーパーナノックスワン」と成分を比較しながら詳しくお話していきました!
洗剤の成分やキャッチコピーを参考にしてお話しましたが、洗剤の効果はやはり使ってみるのが一番わかりやすいですよね。
みなさんが実際に「ナノックスワン」を使ってみた感想や、旧タイプの「スーパーナノックスワン」と比べてどうだったかなどなど……ぜひみなさんの声もお聞かせいただけると嬉しいです♪
また、YouTubeチャンネル「のぞみのお掃除講座」では、お掃除にまつわるいろんな情報をお届けしています。
こちらの動画もみてもらえると嬉しいです!
さらに自分にあったお掃除法を見つけたいという方は、「汚れ落とし研究家 茂木和哉のラクラク掃除術」を読んでみてくださいね。
茂木さんがお掃除ノウハウを、わかりやすくまとめてくれていますよ~!
それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。
またお会いしましょう~♪