茂木和哉の汚れ落とし人生 シーズン4
こんにちは!茂木和哉(@motegikazuya)です。
今回は、「汚れ落とし人生シーズン3」の続きをお話ししたいとお思います!
風向きが変わる
前回ブログを読んでくれている方に実演販売士の方がいたとお話しましたが、その実演販売士さんから、「青鬼」を販売させてほしいを相談をいただきました。
でも、青鬼はプロの方向けに作った強力な洗剤です。
一般の方向けに販売するのは、安全面と使い方の難易度の点で問題がありましたので、代わりに「ハイブリットクレンザー」を紹介したんです。
そうしたら青鬼同様、ハイブリッドクレンザーの汚れ落ちにも高い評価をいただき、直接合ってお話をしたいとのことで秋田まで来ていただきました。
そしてその実演販売士さんとお会いし、洗剤の実演販売に対する熱い想いをお聞きした後に「ハイブリッドクレンザーを販売したいんですが商品名を変えてもらうことはできますか?」と提案を受けたのでした。
そうです、その提案いただいた商品名が「茂木和哉」だったんです。
私は即答でOKを出しました。
2013年10月の頃だったと思います。
秋田の温泉生まれの水垢洗剤「茂木和哉」が誕生!
OKを出した理由は、これまで情熱をかけてきた「水垢」の洗剤だったからと言う事があります。
油汚れ用とかカビ取り用では、思い入れが少なかったので断っていたかもしれませんね。
それと、ブログで情報発信を1年続けてきたものの、まだまだ私自信の知名度が低かったので、商品名が自分の名前なら洗剤が売れれば売れるほど、一緒に自分の名前も売れていくと思ったからです。
あとこれが一番大きいのですが、正直それほど売れるとは思ってもいませんでしたので、別に問題ないかと思ったんです(笑)
そして2013年12月の大掃除シーズンに合わせて「茂木和哉」を発売させ、発売と同時に名付け親の実演販売さんの取引先の東急ハンズ名古屋店で店頭販売をスタートさせる事が出来たのでした。
ブログを書き始めた頃から思ったいた「いつかは自分で作った洗剤をお店に並べたい!」という夢が叶った瞬間でした。
しかもそのお店があの東急ハンズですので喜びもひとしおでした。
そして、ネットで販売していた時は月に10本ぐらいしか売れなかった「ハイブリッドクレンザー」が、「茂木和哉」に生まれ変わったとたんになんと1週間ほどで1,000本も売れたんです!
もちろんこれだけ売れたのには理由があって、東急ハンズに置いていただただけではいくら商品に自信があってもこれほど売れるということはありません。
「茂木和哉」が売れた理由は、実演販売士さんの実演付きだったからなんですよね。
さらに翌週には東急ハンズ新宿店でも販売がスタートし、また1週間ほどで1,000本売れました。
「茂木和哉」夢の全国デビュー&テレビ出演!
年が明けて2014年はとにかく凄い年になりました。
まず全国の東急ハンズ、そして全国のロフトに置かせてもらうことになりました。
そして2014年4月、フジテレビの全国放送のテレビ番組に「茂木和哉」が初登場し、大きな反響をいただきました。
東急ハンズもロフト共に店頭の商品が数日で売切れ、ネット注文も一気に数えきれないほど受けることができました。
ここでこれまでずっと赤字の原因だったけど続けていた倉庫と出荷業務を外注がようやく成果を発揮します。
1日で出荷できる量が自分一人でやるのと外注していたのとでは全然違いますからね。
しかしあっという間に在庫がなくなり、それどころか製造が全く追いつかない状態になってしまったんです。
「協力工場をもっと増やして量産体制を作らないといと!」と思っていた矢先、またテレビで「茂木和哉」を紹介していただけるお話をいただきました。
「嬉しい悲鳴」とは正にこのことだと思いました(笑)
そしてそのテレビ番組というのが「月曜から夜ふかし」だったのでした。
収録当日は、私もスタジオ収録に立ち会うことができました。
収録後にマツコさんと村上さんにご挨拶させていただきましたが、マツコさんから「あら、出たらよかったじゃない」と言われ、「収録前に挨拶していればともしかしたら出演できたかも」とちょっと後悔しました(笑)
この後も「茂木和哉」は全国放送で何度も紹介されることになりますが、この時の反響が一番大きかったですね。
月曜から夜ふかしの視聴者は、深夜の放送ですし洗剤を買ってくれる主婦の方よりは若い方向けの番組と思ってましたので、いくら人気番組とはいえ、それほど大きな反響はないだろうと思ってました。
しかし、全然そんなことはなく想像を遥かに超える大きな大きな反響だったんです!
とは言っても在庫がスカスカ状態だし、量産体制も整っていないのでしばらくまともに買うことができない状況が長く続きました。
どのぐらい続いたかというと半年以上も続きました。
品薄状態になったが4月で十分に在庫を用意できるようになるなったのが10月頃でしたからね。
欠品中なのにSNSで人気急上昇!
そんな状況が続いたことで、運よく購入できた方がお宝を見つけたかのような感じでTwitterやFacebookに写真付きでシェアしてくれる方が増えていきました。
これが「茂木和哉」の人気と知名度を上げることになりました。
そんな事もあり購入できた方の中には、小分けしてメルカリで販売したり、アマゾンで転売したりする方まで出てきたいんです。
中には1万円ぐらいで転売している方もいて、自分でもやりたくなったぐらいでした(笑)
これは月曜から夜ふかしの視聴者の年齢層が若いから起こった現象だと思うんですよね。
お昼の主婦向けの番組では、こうはなっていなかったと思います。
長い間の品薄状態は、大きな機会損失に繋がるだけかと思っていましたが、まさかこんな形でさらに人気が出たり商品力が伝わるとはは思ってもいませんでした。
「茂木和哉」が大ヒットした2015年
そして量産体制が整って潤沢に在庫を用意出来るようになった2015年に「茂木和哉」は大ヒット商品となりました。
どのぐらい売れたかというと、2015年だけで 100万本以上は売れたと思います。
楽天年間総合ランキングで2位になることもできましたからね。
「総合」でですよ。
確か1位は、アナと雪の女王のDVDだったと思いますね。
そして「茂木和哉」がヒットしてくれたことで、資金的に余裕が出てきましたので商品ラインナップを増やすことができました。
その時作った商品で今もなお人気なのが「なまはげお風呂用」、「なまはげ油汚れ用」です。
商品名やデザインが変わりましたが、この2つは今でも思い入れの強い商品です。
そして時が進み2016年、全国のホームセンターやドラックストアなどでも気軽に「茂木和哉シリーズ」を買えるようにするために、本格的に秋田から全国展開を目指しました。
全国へ拡販するもうまくいかず…
全国展開をするために人員を増やし、また直接小売店と直接取引をするのはどうも難しそうだったので、卸店から協力をいただき販売する形を取りました。
もちろん卸店と小売店を通しての商品をお客様にお届けするので、ネット直販と違い利益がかなり少なくなります。
また卸店には掛売りしないといけない事や、詳しくは書けませんが「茂木和哉」を製造していただく費用は当時先払いで支払うことになっていたため、売上金を回収するまでの間、資金が回る分だけのお金が必要となります。
さらに全国のお店に置いてもらおうと計画していたわけですから、大量の在庫を用意しなければいけませんので、かなりの資金が必要になることがわかりました。
その運転資金と在庫を用意する資金のために、銀行数行から借入しお金を集めたわけですが、その額はなんと4億円!
これまで最大の借入が1,000万ぐらいだったので、桁が違う額の借入にとても怖い気持ちになりましたが「ここが勝負の時!」と気持ちを奮い立たせ資金を集めました。
しかしこの借入が一気に悪い方向に向かう事になろうとは、その時は思ってもいませんでした。
最初のうちは順調で、見込み通り販売店が増え売り上げが上がっていました。
しかし月が進むごとに見込んでいた売れていかず、そして徐々に資金繰りがうまく行かなくなり、返済日が近づいてくるにつれ焦りが強くなっていきました。
それ以外にも辛かったことがあります。
それは大きな借入をした事で、資金繰りなどいわゆる社長の仕事が出てきたんです。
一応社長をしていましたが、それまでそん事やってこなかったんですよね。
他にも全国を飛び回って小売店に商品説明など、いわゆる「営業」をしなければならないので、商品開発やネットを情報発信ができなくなったんです。
今だから言えますが、正直この2017年が一番辛い年で、精神的にかなり追い込まれていました。
外から見れば洗剤がヒットし順風満帆にみられていたと思いますが、全然そんなことはなくて、毎日資金繰りの事ばかり考えていましたし、「倒産」も意識していました。
しかし悪いことばかりではありませんでした。
「秋田から全国展開」という大きなチャレンジをした事で、ある掃除用品メーカーに目がとまり、その会社から業務提携のお話をいただくことになったんです。
そのメーカーとは「ゲキ落ちくん」で有名な「レック株式会社」でした。
2017年冬のことです。
つづく。