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茂木和哉の汚れ落とし人生 シーズン3

茂木 和哉

こんにちは!茂木和哉(@motegikazuya)です。

今回は、「汚れ落とし人生シーズン2」の続きをお話ししたいとお思います!

一般向け洗剤の開発に挑戦

一般向けに開発した家庭用洗剤の第1号は、「泥汚れ専用洗剤」です。

当時は「ユニフォームウォッシュ」という商品名でしたが、今も「茂木和哉泥汚れ落とし」という商品名で販売し続けています。

当時泥汚れに特化した専用洗剤が無かったわけではないですが、私がずーと野球をやってきたこともありパッと思いついたのがそれでした。

早速試作品作りにとりかかり、あっという間にできた試作品第1号ができました。

自分でも驚くほど、泥汚れが良く落ちたのですぐにGOしようとして思ったのですが、他社の泥汚れ洗剤と比べるとあまり変わり映えしませんでした。

それではダメだと思って作り直したのが、泥汚れ洗剤では常識とされていた「有リン」タイプの洗剤ではない、「無リン」タイプの洗濯洗剤でした。

でもそれが難しくて簡単には作れなかったんです。

学生時代の野球部の後輩に、水をまいたグランドでスライディングをしてもらた真っ黒ユニフォームで何度もテストしてもうまくいきませんした(笑)

でも諦めずに試作品作りとテストを繰り返し、なんとか完成させることができました。

そして完成した泥汚れ洗剤は、ネットショップで販売スタートさせました。

そしたら業務用洗剤とは違って売れ始めたんです。

でも、到底満足できるほどの販売数ではありません。

汚れ落ちには自信がありましたが、無リンにこだわった事で、競合品より多少高くなったのがちょっとネックだと思いました。

その時「競合品がない新しい洗剤を開発すれば絶対ヒットする!」と思いました。

競合品が少ない洗剤で勝負

「競合品がないと価格競争も起こらない」と思って、次に作ったのが道着専用洗剤です。

当時は「サムライ」という商品名でしたが、今も「茂木和哉皮脂汚れ落とし」という商品名で販売し続けています。

当時は道着用の洗剤なんてなかったし、道着の洗い方もよく分からない状況でした。

そこで分厚い柔道着についた頑固な汚れでも、しっかり落とせる洗剤を説明書付きで販売をスタートしました。

そうしたら予想通り売れていったんです!

泥汚れ洗剤よりハイペースで売れていきました。

柔道や空手は、野球やサッカーと比べるとスポーツ人口が少ないのに、競合品がないと売れる。

なにか小さな洗剤メーカーの勝ち方のようなものがなんとなく分かった頃でした。

さらに楽天やアマゾン、ヤフーと店舗を増やしていったら、どんどん売れていき1人では回せないぐらい忙しくなっていきました。

当時は、製造、出荷、お客様対応、売上管理の全てを1人でやってましたからね。

入院を機に外注化

そしてついに倒れて入院しました(笑)

盲腸をごじらせて腹膜炎になってしまったんです。

それでも一時退院してタクシーで会社に戻って、病院のパジャマ姿で製造したりしてましたからね。

でも無理するとよくないですね、退院してすぐ再入院してしまいましたし(笑)

体調が戻ってからやったことは、業務の外注化です。

初めに電話対応を外注し、東京に倉庫を借りて出荷業務も外注、そして製造までも外注しいつ自分が倒れても回る仕組みを作りました(笑)

おかげで体力的にはラクになったのですが、外注費かかさみ毎月赤字で資金力的にはキツくなったていくことになります。

しかし体力的に余裕ができたことで、商品開発に全力で打ち込めるようになりました。

そのおかげでそれまで世の中にない洗剤を完成させることができたんです!

お金をかけて大勝負に出る

それが「洗えば洗うほど手が潤う食器洗剤」です。

この食器洗剤で勝負にでようと思い、1品だけでなくシリーズ化してまとめて発売しようと考えました。

そこで食器洗剤以外に、洗えば洗うほど手が潤うハンドソープとバスクリーナー、保湿効果の高いハンドクリーム、高級固形石鹸などハンドケアシリーズを6点を揃えました。

全てにイタリアトスカーナ地方のエキストラバージオリーブオイルから作った高級な成分を入れてるなど原料にはこだわりました。

また高級感を出したくてデザインやパッケージにかなりお金をかました。

さらに秋田に会社があっては商品のイメージを合わないということで、借金までして東京の南青山にオフィスを借り勝負に出ました!

結果は大失敗でした(笑)

高すぎて売れなかったんです…

主婦の金銭感覚とかなりズレてたんです、食器洗剤1本が2,000円もしましたからね(笑)

外注化したことで毎月赤字の状態なのに借金までして大失敗。

このあたりから家にお金を入れることができなくなり、妻には苦労をかけました。

実はこの時の失敗を失敗のままで終わらせたくないと思って、今また肌に優しい石鹸を作って販売しているんですよ。

得意な水垢落としでも失敗

ハンドケアシリーズと同じぐらいのタイミングで、実はもう1品作った洗剤がありました。

それがお風呂の鏡の水垢落とし「ハイブリッドクレンザー」です。

そうです、私の得意分野の水垢落としです。

なので汚れ落ちは完璧でした。

これまでとってもガンコな温泉用の水垢洗剤を何度も作ってきたわけなですか、一般家庭のお風呂の水垢洗剤を作るのは、それほど難しい事ではなかったんです。

「絶対売れる!」と思ってネットショップで発売をスタートさせました。

でも…

これも全然ダメでした(笑)

商品は絶対に良いはずなのに、
お風呂の鏡の水垢に困ってる方はたくさんいるはずなのに、
鏡の水垢をまともに落とせる洗剤がないはずなのに、
ガンコな温泉の水垢を落としてきた人間が作っているはずなのに、
売れませんでした…

でもよく考えてみたら、それもそうなんですよね。

商品開発については努力してきたのですが、商品の事や作り手の事を知ってもらう努力についてはほとんどしていなかったんです。

ましてや秋田の田舎にいてですから、全国の皆さんに知ってもらうためには「情報発信」が必要なんだと強く思いました。

ブログで情報発信をスタート

そこで、茂木和哉が作った洗剤がどれだけ凄いのか、洗剤を作った茂木和哉がどれだけ汚れ落とし人生をかけてきたかを全国の皆さんにお伝えするために、自分で「洗剤エキスパート」と名乗り(笑)、ブログを使った情報発信をするこにしました。

やると決めたら1年間は最低でも毎日投稿するぞ!と強い決意を持って、アメブロをスタートさせました。

でも、これまでずっと現場人間で作文もパソコンも苦手だったので、文章を書くことがとっても大変だったんですよね。

初日は、冗談抜きで1記事書くのに1日かかりましたから(笑)

でも毎日コツコツ書くことで少しずつ書けるようになっていき、1か月ぐらい書き続けたら習慣化していき、だいぶラクにブログを書けるようになりました。

今でもこうやってブログを書き続けてますし、さらにハードルが高いYouTubeまでコツコツ投稿し続けているわけですから、当時の自分が今の自分をみたらかなりビックリするでしょうね。

当時アメブロに書いていた内容は、かなり専門的な内容で、専門用語も使いまくってました。

あえてそのようにしたんですよね。

専門的な知識が凄いあるように見せたくて(笑)

今思うと間違ったやり方だと思うのですが、それでも読んでくれる方が少しずづ増えていきました。

ブログの内容が専門的すぎたこともあって、一般向け洗剤を買ってくれそうな、主婦の方なんてほとんど読んでくれませんでしたが、でも同業者や化粧品開発者、清掃業者、温泉施設の方など読んでくれるようになりました。

その中に、洗剤の販売を得意としている実演販売士の方がいました。

ブログを毎日書き続けて1年ぐらいが経った頃の事だと思います。

シーズン4へつづく。

ABOUT ME
茂木和哉
茂木和哉
汚れ落とし研究家
1975年秋田県生まれ。20歳で温泉浴場清掃をバイトで経験。21歳で工業薬品や業務用洗剤の販売会社に就職。30歳で洗剤メーカーに転職し、1年後の秋田で独立。 独学で掃除と洗剤作りを学び、秋田からパソコン1つで情報発信を始め、自分の名前をつけた代表作「茂木和哉」を大ヒットさせる。現在ではシリーズ展開させ全国のお店に並ぶまでに。 汚れ落とし人生で得たノウハウを惜しみなく伝えるYouTubeチャンネル「茂木流掃除講座」は、チャンネル登録数30万を超える。
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