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「茂木和哉」が石鹸と合成洗剤の疑問にお答えします!

茂木 和哉

こんにちは!茂木和哉(@motegikazuya)です。

合成洗剤の問題点は、時代がどれだけ進んでもネットで検索すると昔から同じような事が今もなお問題視され続けているんですよね。

もう解決されていたり、実は間違いだった事が判明されたりしている事だってあるのに…

それと石鹸の情報も偏ってて、石鹸の事をちゃんと知るのが難しい状況です。

と言う事で今回は、「茂木和哉」が石鹸と合成洗剤の疑問にお答えします!

Q.石鹸は合成洗剤より環境に優しいですか?

A.私はどちらも同じぐらいだと思ってます。

確かに一昔前なら、合成洗剤は環境に悪影響を与えたのは事実です。

しかし現在は、下水道がだいぶ普及したので、昔のように直接河川に汚水が排水されるような事が、劇的に少なくなりました。

さらには現在の日本の下水処理技術はかなり高度なレベルとなり、しっかり処理された後に自然に放流されます。

また、合成界面活性剤についても、昔のものより生分解性が非常に良くなりました。

仮に自然に排水されたとしても、昔問題となった界面活性剤はもう絶滅危惧種ですし、最近主流の界面活性剤はもう環境に大きな負荷を与えるものではありません。

一方で石鹸の排水が、自然環境に全く悪影響を与えないのかと言うとそうではありません。

「石鹸は合成洗剤より生分解性が良いので環境に負荷を与えない!」と思っている方が多いと思いますが、生分解性が良いのにも問題があるんです。

だってそれだけ生き物達の美味しいご飯となるわけですからね。

美味しいご飯をパクパク食べて微生物やプランクトンが大量発生したら水中の酸素が少なくなると生き物が済みにくくなりますよね。

それと、太陽の光が水中に届きにくくなり光合成をできなくなった水の中の植物に影響が出ても生き物たちは住みにくくなりますよね。

しかも石鹸は、合成洗剤より使用量が多くなるので汚水もたくさんで出ますからね。

その問題を考えると、仮に合成界面活性剤より生分解性の良い石鹸が自然に排水されたとしても、絶対合成洗剤より自然に負荷をかけないと私は断言できません。

汚水が自然環境に排水されるケースが劇的に少なくなり、汚水の多くが下水処理処理されるようになった現在では、汚水が環境に与える影響は、今の日本においては石鹸と合成洗剤のどちらも問題ないレベルだと私は思っています。

深刻なパーム油問題

それよりかなり深刻なのが、ほとんどの石鹸と合成界面活性剤の原料となっているアブラヤシの実から採れるパーム油についての問題です。

パーム油のほとんどがインドネシアとマレーシアで作られ、そして先進国へ販売している状況なのですが、現地ではアブラヤシ畑を広くしようとして森林を伐採したり野焼きをしている状況が続いてきました。

そこに今は大きな問題があるんです。

野焼きを行えば二酸化炭素がたくさん出ますし、住宅地に煙が流れ生活する人々に支障がでます。

また森林が激減は温暖化の問題に繋がりますし、森林で暮らす生き物たちにも被害が出ています。

石鹸の多くはパーム油から作られています。

この事実を石鹸メーカーは伝えてないんですよね。

私も石鹸を作ってますがちゃんとパーム油問題につて伝えてますし、パーム油を極力使わないように努力しています。

また少しでもパーム油が使われている石鹸を使いたくないお客様もいると思いまして、パーム油一切使わず作った「オリーブ泡石鹸」も用意しました。

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合成洗剤の方も、「石油系」界面活性剤が叩かれ、今は多くの合成界面活性剤がパーム油から作られるようになりました。

石鹸と合成界面活性剤のどちらについても、多くのヤシ油を使われる以上、この問題についてもどちらも同じだと私は思っています。

Q.合成界面活性剤より石鹸の方が肌に優しいですか?

A.石鹸より肌に刺激を与える合成界面活性剤もありますが、実は多くの合成界面活性剤が、今となっては石鹸より肌に優しいものばかりです。

「合成界面活性剤」と一口に言っても食品に使われるほど安全なものから、殺菌できるほど強いものまでありますからね。

そこを分かってれば理解できると思うのですが、残念ながらネットの情報を得ようとすると、偏りすぎてて逆に理解できなくなってしまうかもしれません。

現在お店で販売されているシャンプーやボディソープに使われている合成界面活性剤のほどんどは、石鹸より肌に優しいものとなりました。

石鹸は肌に優しいと思っている方が多いと思いますが、実はそんなことはありません。

結構刺激が強いんです。

なぜかと言うと「アルカリ性」だからです。

なので石鹸水が目に入ると痛みますし、肌の弱い方は普通のボディソープよりも石鹸で体を洗った方が肌トラブルになったりするわけです。

Q.では石鹸より合成界面活性剤が使われているボディソープやシャンプーで洗った方が肌には良いと言う事ですか?

A.いいえ、人それぞれです。

私が石鹸をオススメするのは、赤ちゃんと体を自分で洗い始めたばかり子供、油分が多い思春期の子供、大人の男性です。

また肌が弱い方、乾燥肌の方、アトピー体質の方にもオススメはしますが、必ずしも石鹸の方が良いとは限りませんので、色々な石鹸やボディソープをお試しいただき判断されるのが宜しいかと思います。

Q.石鹸が肌の弱い赤ちゃんにオススメな理由はなんですか?

A.石鹸はすすぎ残りしにくいからです。

赤ちゃんをオケで沐浴する場合、ソープで身体を洗った後にオケのお湯を替えずにすすぐ方が多いと思いますが、赤ちゃん用のソープも含めて合成界面活性剤が主成分の場合は、その洗い方だと、わずかですがお肌にソープが残ります。

また沐浴が終わった時期でも、直接頭にシャワーをかけてすすぐ事ができない小さな子供でも同じくすすぎ残りのリスクが高くなります。

一方で石鹸は合成界面活性剤のように薄まっても働き続ける事がなく、水で薄まりすぎると働くことを止めます。

ですので、沐浴時のオケのお湯ですすげば、肌に残ることはありません。

シャワーで流せない場合も濡らしたタオルで丁寧に拭いてあげれば大丈夫です。

しかし、正直なところ普通な石鹸では、アルカリ度が高すぎるので肌機能がまだ未熟な赤ちゃんのお肌に最適なものと言うわけではありません。

普通のボディソープと比べた場合、石鹸の方がオススメできると言う事になります。

石鹸を使っても赤ちゃんの肌トラブルが改善されない場合は、一度「綿雪泡石鹸」をお試しいただければと思います。

Q.綿雪泡石鹸は、普通の石鹸よりなぜ赤ちゃんにオススメなんですか?

A.普通の石鹸より肌への刺激が低いからです。

綿雪泡石鹸は、アルカリ度を高めすぎないように、普通の石鹸成分である「脂肪酸ナトリウム」や「脂肪酸カリウム」とは違う、アルカリ度の低い石鹸成分「ヤシ油脂肪酸アルギニン」で作っています。

また「ヤシ油脂肪酸アルギニン」は、普通の石鹸よりアルカリ度が低いだけでなく、成分そのものが肌に対して刺激が低い特徴もあります。

最後に

いかがでしたでしょうか?

お答えした内容は私が今思ってる事で、時代が進めば変わってくるかもしれません。

特に環境のことについてそうなのですが、そうなった時は皆さんにお伝えしますね。

と言う事でこれからも片方に偏らず、客観視しながら情報を集め皆さんにお伝えしていきますね!

ABOUT ME
茂木和哉
茂木和哉
汚れ落とし研究家
1975年秋田県生まれ。20歳で温泉浴場清掃をバイトで経験。21歳で工業薬品や業務用洗剤の販売会社に就職。30歳で洗剤メーカーに転職し、1年後の秋田で独立。 独学で掃除と洗剤作りを学び、秋田からパソコン1つで情報発信を始め、自分の名前をつけた代表作「茂木和哉」を大ヒットさせる。現在ではシリーズ展開させ全国のお店に並ぶまでに。 汚れ落とし人生で得たノウハウを惜しみなく伝えるYouTubeチャンネル「茂木流掃除講座」は、チャンネル登録数30万を超える。
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