染み抜きに効果絶大な「魔法水」詳しく解説!
こんにちは!茂木和哉(@motegikazuya)です。
皆さん、数年前にテレビ番組で紹介され話題になった「魔法水」ってご存知ですか?
どんなものかと言うと、食べこぼしや飲み物などのガンコなシミに効果があって、しかも身近なもので簡単に作れる「染み抜き剤」なんです。
ということで今回は、今更感もありますが「魔法水」について詳しく解説したいと思います!
魔法水の作り方
まず先に「魔法水」を作るために必要なモノは、
・台所洗剤
・酸素系漂白剤(液体タイプ)
・重曹
・掃除用マグカップ
・古歯ブラシ
・キッチンスケール
の5つです。
では作り方を説明していきます。
①キッチンスケールにマグカップを乗せ、液体タイプの酸素系漂白剤を15グラム入れます。
液体タイプの酸素系漂白剤はどんなものかと言うと、花王ワイドハイターEXやライオンブライトなどの主成分が「過酸化水素」の商品です。
②次に台所洗剤を3滴入れます。
③最後に重曹を5グラム入れて混ぜ合わせたら完成です。
水は不要です。
もしキッチンスケールがない場合は、「小さじ1杯が5グラム」なので軽量スプーンがあれば大丈夫です。
なぜ魔法水の汚れ落ちはいいのか?
では、なぜ魔法水の落ちはいいのか?を詳しく解説していきます。
ワイドハイターEXパワーやブライトなど液体タイプの酸素系漂白剤には、普通の洗濯洗剤を使った洗濯機洗いでは落とせない、シミの色素を分解して落とすことができる「酸化」の働きがあります。
そこに台所洗剤を加えることで界面活性剤の働きを強めます。
ワイドハイターEXパワーやブライトなど液体タイプの酸素系漂白剤にも、界面活性剤が含まれていますが、配合量は少なめなので増量させる形ですね。
そうすることで、油分を落とす働きが強くなったり、他の洗浄成分が汚れに浸透しやすくなったり、汚れ戻り(再汚染)がしにくくなります。
なのでケチャップやカレーが原因の油分があって色素が強いの多いシミから、油分は少なめでも色素が非常に強いワインやキムチが原因のシミまで食べこぼし、飲みこぼし汚れ全般に効果があります。
重曹で漂白力がパワーアップ!
酸素系漂白剤に台所洗剤を混ぜるだけでも、シミ抜き効果は高いのですが、そこに重曹を入れているのが、この魔法水の最大のポイントです。
なぜかと言うと、重曹を入れると漂白力が格段にパワーアップするからです。
なぜパワーアップするのか?
それは酸素系漂白剤の酸素の働きが活発になるからです。
液体酸素系漂白剤の主成分である過酸化水素水は、非常に不安定な物質です。
なので製品にする場合は、酸素が出てしまわないように安定させる必要があります。
それをしないと、使う前に酸素がでてしまい汚れ落ちが悪くなったり、容器内に酸素が充満し容器が壊れて液漏れしたり、最悪爆発してしまうかもしれません。
安定させる最もポピュラーな方法は、液を酸性にすることです。
そうすることで過酸化水素が安定し、酸素が出るのを抑えられます。
ワイドハイターEXやブライトの液性が酸性側なのはその理由からなんです。
もしかしたら皆さんの中には、「でも過酸化水素が安定してたら使う時、酸素が出ないから汚れも落ちないのでは?」と思われた方もいるかもしれません。
でも、希釈されたり汚れに触れると酸素はちゃんと出ます。
でもジワジワ出てくる感じです。
ジワジワ出てもじっくり時間を置けば、汚れを落とすことができるのですが、短時間でキレイにするのは不得意です。
短時間でキレイにするためには、安定している過酸化水素から一気に酸素を出させて酸素濃度を急激に高める必要があります。
そのために使うのが重曹です。
重曹はアルカリ性なので、酸性側の酸素系漂白剤と合わさると中和されます。
中和されると過酸化水素が不安定な状態になるので、一気に酸素が放出されると言うわけです。
なのでそのまま使うより重曹を混ぜた方が洗浄力が高くなるわけです。
ただし、酸素がどんどん放出されていきますので洗浄力もどんどん落ちていきます。
混ぜた直後が最も洗浄力が高いのでスピードが命です。
また通常の酸素系漂白剤のような長めにつけ置く使い方では、効果が落ちてしまいます。
「魔法水は作ってから3時間以内に使う。」というのはそのためです。
中和されていることでのメリットはほかにもあります。
それは、ファスナーやボタン、フックなどの金属が傷んだり変色しない点です。
液体酸素系漂白剤は酸性なので、そのまま使うと金属部品が傷んだり変色してしまいます。
魔法水に中性域なのでそれがないのです。
最後に
いかがでしたでしょうか。
作り置きができないので、その都度作らないといけませんが、休日など時間がある時に、子供服のシミなどまとめてシミ抜きするといいかもしれませんよね。
それと服だけでなく、壁紙のシミ落としとしても使えそうですよね。