意外と知らない落とし穴!?バスタブの掃除法を取扱説明書でじっくり学ぶ
60秒で読める!AI記事要約
バスタブ掃除は強すぎる酸性・アルカリ性洗剤がNGなのは常識ですが、実は普通のバスクリーナーでも使用不可な場合があります。
今回はTOTOサザナのお風呂の取扱説明書を参考に、正しいお手入れ方法を確認しました。
毎日のお手入れ法は「入浴後、熱めのシャワー→水のシャワー→スポンジ洗い→ゴミ取り→換気→からぶき」の流れが基本。特に水垢・カビ防止には“からぶき”が重要ですが、習慣化には家族の協力も必要です。
バスタブ掃除は「浴室用中性洗剤とスポンジ」が推奨されており、「バスマジックリン」が中性洗剤の代表です。
バスタブの取扱説明書を見ると洗剤の放置時間は「20~30秒」とありますが、洗剤の説明書には「2~3分」との記載も。
迷ったときはバスタブの取扱説明書を優先しましょう。
実はバスタブメーカーとしては、弱アルカリ性の「バスタブクレンジング」などは推奨されていません。
汚れ別の落とし方も紹介されています。
銅石けん汚れには浴室用クリームクレンザーを使用します。それでも落ちないときは「茂木和哉サビ落としスプレー」などで落とすこともできます。
コーキングのカビ対策には「カビキラー」や「キッチン泡ハイター」での湿布法が有効です。バスタブへ洗剤が飛び散るのを防ぐために注意が必要です。
取扱説明書に沿った掃除法で、バスタブを長くきれいに保ちましょう。
こんにちは!のぞみです。
酸性洗剤やアルカリ性の洗剤は汚れ落ちがいいのですが、バスタブ掃除に使うのはちょっと強すぎる……というのは、取扱説明書をみなくてもなんとなくわかりますよね。
ですがお風呂の取扱説明書を見てみると、普通のバスクリーナーでも使用NGなものがあるんです!
洗剤メーカーさんは普通に売っているのに、お風呂メーカーとしてはNGだなんて、少し不思議な話ですよね。
そこで今回は改めてお風呂の取扱説明書をじっくり読んでみたいと思います。
ちなみに今回参考にしたのは、こちらの茂木和哉(@motegikazuya)さんのYouTube動画です!
毎日のお手入れについて
今回取扱説明書を読み込んでいくのは、TOTOのサザナのお風呂です。
使い始めて9年ほどたつので今のものと多少違うところがあるかもしれませんが、参考になればうれしいです。
まずは「毎日のお手入れ」のページをみていきます。バスタブのお手入れはまず①入浴後、熱めのシャワーで流す ②次に、水のシャワーで流す ③気になる部分は、スポンジで洗う ④床排水口ヘアキャッチャーのゴミを取る ⑤窓を開けたり、換気扇を回して換気する ⑥からぶきで、キレイを保つとあります。
いきなりスポンジで洗うのではなく、まずはお湯や水をかけるだけでいいんですね!スポンジ洗いは浴槽の水面付近、浴槽と壁の間、カウンターなど汚れが気になりやすい場所だけでいいそうです。
お掃除のやり方としてはかなりお手軽のように思えますが……意外とハードルが高いのが①入浴後、熱めのシャワーで流す、かもしれません。
おそらくお風呂がまだ暖かくて汚れ落ちがいいうちにやらないといけないのですが、お風呂掃除をする人が一番最後にお風呂を使うとも限りませんよね。
ですが②次に、水のシャワーで流すというのは、お風呂のタイミングに限らずいつでもできそうです!
「浴槽全体の温度を下げることでカビの発生をふせぐ」と書かれているので、洗い場回りやカウンター下など、カビが生えやすい場所にやっておくとよさそうですね。
そして個人的に一番難しいかも、と思ったのが⑥からぶきでキレイを保つ、です。
水垢は水滴に含まれるミネラルが残ったもの、そしてカビは水気があるところで繁殖します。
なのでこまめに水滴をふき取ることで、水垢とカビの両方を防ぐことができるんですよね。
からぶきさえしておけばお風呂のガンコな汚れを防ぐことができるのですが……毎日水気を切るのは習慣化するまでがなかなか大変です。
お風呂を最後に使ったひとが体を拭いたバスタオルで浴室全体を拭いてから出る、鏡や壁の低いところはスキージーで水気を切るようにする、など家族の協力も必要になります!
ちなみにスキージーを新しく買うとしたら、無印良品さんのスキージーがおすすめです!
お風呂にひっかけておいていつでも使えるようにするとなると、金属のようにサビつきやすい素材のものはおすすめしません。
またひっかける用の穴があいていれば、お掃除したいときサッと手に取ってすぐに使えますよ♪
バスタブのお手入れ方法をチェック
つぎは今回のメイン!バスタブのお手入れ方法を見ていきましょう。
基本的な洗いかたは?
「浴槽の中・ふち・エプロン」のお手入れ法をみると、「大きめのスポンジに浴室用中性洗剤を付けてこすり洗いする」とあります。さらに小さい文字も見ると「こびり付いた汚れは、洗剤をかけて2~3分おいてから」とありますね。
お風呂の中性洗剤といえば
まずバスタブ掃除に推奨されているのは、浴室用中性洗剤です。
ですが最近は中性洗剤が減っていて……大手メーカーさんで中性洗剤なのは「バスマジックリン」くらいしかありません。
放置時間は何秒が正解?
その「バスマジックリン」の使い方を見てみましょう。
「浴室内に」の使い方をみると「シャワー等で全体をぬらしてから、汚れにスプレーし、20~30秒おいて、すすぎ流す。※汚れがひどい時はスポンジなどで軽くこすって、すすぎ流してください」とあります。
気になるのが洗剤の放置時間ですね。
バスタブの洗い方には「20~30秒置いてから」、洗剤の使い方には「2~3分置いてから」とありました。
どちらのやり方をとるべきか……ここはバスタブの洗い方のほうを優先していいと思います。
もしもお風呂掃除をしていてバスタブが変色・故障するなどのトラブルが起きた時、やはりメーカーさんとしては推奨しているやり方で使っていたかどうかが大事ですからね。
弱アルカリ性のバスクリーナーは使えない?
ちなみに大手メーカーさんのバスクリーナーといえば「バスタブクレンジング」や「おふろのルック」がありますが、どちらも液性は弱アルカリ性です。
また「バスマジックリン」でも「バスマジックリンエアジェット」だと、液性が弱アルカリ性になります。
お風呂の取扱説明書には中性洗剤で洗うとあったので、弱アルカリ性のバスクリーナーは市販の洗剤でも使ってはいけないことになってしまうんですね……!
洗剤メーカーとお風呂メーカーどっちを参考にする?
細かい話をしてしまいましたが、個人的に20~30秒も、2~3分もそこまで違いはないと思っています。
お風呂用洗剤での中性・弱アルカリ性も、pHの差はそこまで大きなものでもありません。
なので絶対に弱アルカリ性の洗剤を使ってはいけない!絶対に2~3分も洗剤をおいてはいけない!とするほどではないと思います。
バスタブのモデルやメーカーによっても推奨されるお掃除法は違いますしね。
浴槽エプロンは外さない
もう少し取扱説明書を見ていきましょう。
バスタブの洗い方の「注意」のところをみてみると「浴槽エプロンは外さない」とあります。
バスタブのモデルやメーカーによっては「外して定期的に洗ってください」と書いてあり、エプロンも取り外しできるようになっています。
エプロンの隙間から水や雑菌が入って、カビてしまうことがありますからね。
ですがTOTOのサザナは外さないようにできています。
洗うことができないので、水や汚れの原因菌も入ってはいかずまったく汚れていないと信じていますが……こればかりは開けてみないとわかりませんね。
お手入れ後は?
さらにバスタブのお手入れに「お手入れ後は、洗剤を十分洗い流す(シミの原因)、からぶきがおすすめ(輪じみ防止)」とあります。
洗剤が残っているとシミになることがあるのはよくわかりますね。
また輪じみというのは水垢と同じような汚れかと思います。
お掃除の後もしっかり水気を切っておくことで、汚れ防止になりますよ。
銅石けんの落とし方
さらに取扱説明書を見てみると、汚れ別の落とし方も書いてあります。
赤茶けた汚れはもらいサビ、青い筋汚れは銅石けんの可能性がある、と書かれています。
まさに我が家のバスタブには青い銅石けんがよくついてしまうんですよね。
取扱説明書ではそもそも銅石けんは「給湯器内部や配管に使われている銅管からわずかに溶けだした銅イオンと、石けんやあかに含まれる脂肪酸が反応してできます」とあります。
「銅イオンでは単独では青く染まりません」「人体への影響もありません」とはありますが……バスタブが青くなっているとどうしても気になってしまいますよね。
わたしは銅石けん(銅汚れ)をさらに2つにわけて考えています。
1つはヌルヌル銅汚れ。皮脂と銅成分が反応してできる、ヌルヌルとした青い汚れのことです。
もう1つはガチガチ銅汚れで、水道水のミネラル分と銅成分が反応してできるガンコな青い汚れ、としています。
ヌルヌル銅汚れとガチガチ銅汚れとでは落とし方も違ってくるのですが、この取扱説明書で紹介されているのはおそらくヌルヌル銅汚れの落とし方ですね!
「浴室用クリームクレンザーを柔らかいスポンジにつけ、浴槽表面を傷つけないようにこすり落とす」と書いてあります。
左側に中性洗剤のイラストもあるので、特に書かれてはいないのですが中性洗剤でも落ちないときは浴室用クリームクレンザーを試す、と解釈していいと思います!
浴室用クリームクレンザーといえば、「おふろのルックみがき洗い」がありますね。
ちょうどいまバスタブに青い銅汚れがついているので、実際に洗ってみましょう♪
バスタブを軽く濡らし、お風呂掃除用のスポンジにクリームクレンザーを少しとります。
そしてバスタブをこすっていくと……青い銅汚れがするする落ちていきました!
浴槽用のクリームクレンザーでも落ちない青い汚れがあれば、それはガチガチ銅汚れかと思います。
かなりガンコな汚れなのでガチガチ銅汚れの落とし方も書いてくれると助かるのですが……。
わたしはガチガチ銅汚れがついてしまったら、還元タイプのサビ取り洗剤「茂木和哉サビ落としスプレー」を使って落とします。
また最近はポリッシャーで磨いて落とす、なんてこともしていますね。
ポリッシャーは一緒に水垢などの汚れもこすり落とすことができました。リスクはあるので試すときは必ず茂木さんの動画を参考にしてください!
サビの落とし方
取扱説明書にはサビの落とし方も書かれています。
「さび取り専用剤や、さびも落とせる万能洗剤で落とす」「専用の洗剤がないときは、浴室用クリームクレンザーを柔らかいスポンジにつけ、こすり落とす」とあります。
サビの落とし方としては酸性洗剤で落とす方法もあるのですが、バスタブメーカーさんとしてはやっぱり中性洗剤以外は使ってほしくないのでしょうね……!
サビ落としに推奨されている洗剤は、先ほど使ったような浴室用クリームクレンザー、もしくはTOTOの「らくらく錆落とし」という洗剤が紹介されています。
「らくらく錆落とし」は中性のクリーナーのようなので、おそらく還元タイプのサビ取り洗剤「茂木和哉サビ落としスプレー」と成分は似ているのかなと思います!
わたしもバスタブにサビがついてしまったときは、よく「茂木和哉サビ落としスプレー」を使っています♪
コーキングのお手入れ方法をチェック
最後にコーキングのお手入れ方法を見ていきましょう。
コーキングはしばらくお掃除しないでいると、ピンクカビや黒カビが生えてきてしまいますよね。それに根っこを生やしてかなりガンコになってしまいます。
コーキングのお掃除法としてはまず「汚れを防止するために 入浴後はしっかり換気し湿気を取り除く。からぶきで水滴を取り除く」とあります。
さらにしつこい汚れには「カビ取り剤を使い、湿布の要領で汚れを落とす」とありますね。
湿布の要領とは?
湿布の要領というのは別のページに書かれています。
①汚れた箇所を少し湿らせ、キッチンペーパーなどを貼る
②上から浴室用中性洗剤やカビ取り剤などを吹付、数分置く
③ペーパーをはがし、スポンジで洗う
④洗剤を十分洗い流す
とあります。
さらに「お願い」のところにはブラシでゴシゴシこすって落とすようなやり方は、コーキングを傷めてしまうのでやめてくださいとも書かれています。
ペーパー湿布は何分くらいやっておけばいいのかまでは書かれていませんが、わたしの経験上最低でも30分は必要かと思います。
ひどいカビのときは丸一日ペーパー湿布することもありますね。
コーキングのカビ取りに使う洗剤は?
別のページのおすすめの洗剤一覧に、コーキング掃除には「カビキラー」が紹介されています。
必ずしも同じ洗剤ではなく、塩素系漂白剤・洗浄剤なら「キッチン泡ハイター」などでも問題はないと思います。
むしろ「カビキラー」や「強力カビハイター」といったカビ取り洗剤よりも「キッチン泡ハイター」のほうが塩素濃度が低いので、バスタブへの負担を少なくお掃除できそうですね。
バスタブに強い洗剤が垂れてしまうのでは?
ここではコーキングのカビ取り方法が紹介されていますが、「カビキラー」でも「強力カビハイター」でも、スプレータイプの洗剤を使う以上、多少はバスタブにも洗剤がかかってしまいます。
あれほどバスタブには中性洗剤以外使わないでと書かれていたのに……コーキングのお掃除をするときにどうしても、強いアルカリ性の洗剤がついてしまうんですよね。
絶対にバスタブに塩素系漂白剤・洗浄剤がかからないようにお掃除するのなら、コーキング以外の場所を養生テープで覆うといった手間が必要になるかもしれません。
でもそこまでやると業者さんレベルの難易度ですから……そうカンタンには試せませんね。
バスタブに塩素系漂白剤・洗浄剤がついても大丈夫なの?
コーキングのお掃除をするとどうしてもバスタブにも塩素系漂白剤・洗浄剤がかかってしまいます。
こう聞くと少し不安になってしまいますが……わたしは時々「キッチン泡ハイター」でバスタブの内側掃除をしています。
特に青い銅汚れを落とすのに、「キッチン泡ハイター」のような塩素系洗浄剤は大活躍です!
スプレーしてバスブラシで塗り広げ、少し置いておくだけでバスタブが真っ白に戻ってくれます。
クリームクレンザーでこするよりもラクチンですし、「キッチン泡ハイター」は「カビキラー」や「強力カビハイター」よりも塩素濃度が低いので、バスタブにも比較的安心して使えます。
もちろん「キッチン泡ハイター」は強いアルカリ性の洗剤ですし、バスタブメーカーさんとしてはNGの使いかたとなりますがね……!
取扱説明書のやり方では落ちない汚れもある
というように、ここまでバスタブの取扱説明書をじっくり読んでいきましたが、使っていい洗剤が意外と限られていましたね。
わたしはバスタブを「キッチン泡ハイター」や「カビキラー」や「強力カビハイター」といった塩素系漂白剤・洗浄剤でお掃除することもあるのですが……目立った変色や故障は特に起きていません。
ときどき「塩素系でバスタブ掃除をするなんて!」と驚かれることもあるのですが、取扱説明書で推奨されているお掃除法では、どうしても落とせない汚れがついてしまうことがあります。
途中でお見せした、青い銅汚れなんかは、どうしても落とせない汚れの1つですよね。
ヌルヌル銅汚れであればクリームクレンザーで落とせますが、ガチガチ銅汚れだとクリームクレンザーでも落とすことができません。そんなガンコな汚れは取扱説明書にも落とし方は書かれていないこともあるんです。
お風呂を長く使い続けるには取扱説明書の通りお手入れするのが一番ですが、どうしてもそうはいかないこともあります。
そんなときは自己責任にはなりますが、茂木さんが動画で紹介されているようなお掃除法を試してみるのも一つの手だと思います。
もちろんリスクはありますが、それでお風呂がキレイになるならうれしいですよね!
茂木さんは動画のなかでリスクやポイントについてもじっくり解説してくれていますし、しっかり勉強してから実践していきましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はバスタブの取扱説明書をみながら、使っていい洗剤やお掃除法を確認していきました。みなさんも一度、おうちのバスタブの説明書をみてみてくださいね。
また、YouTubeチャンネル「のぞみのお掃除講座」では、お掃除にまつわるいろんな情報をお届けしています。
こちらの動画もみてもらえると嬉しいです!
さらに自分にあったお掃除法を見つけたいという方は、「汚れ落とし研究家 茂木和哉のラクラク掃除術」を読んでみてくださいね。
茂木さんがお掃除ノウハウを、わかりやすくまとめてくれていますよ~!
それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。
またお会いしましょう~♪