【茂木和哉のお掃除お悩み相談室】酸焼けしたお風呂の床は元に戻せる?【タイル・プラスチック】
こんにちは、のぞみです。
今回はYouTubeのコメント欄に届いているご質問に、茂木さんと一緒にお答えしていきますね!
取り上げるのは、お風呂の床の酸焼けについてです。
お手入れをしていたらついうっかり酸焼けさせてしまった……という方はぜひ参考にしてくださいね。
ちなみに今回参考にしたのは、こちらの茂木和哉(@motegikazuya)さんのYouTube動画です!
酸性度が高い洗浄剤は酸焼けしてしまうことがある
それでは早速、答えていきましょう!茂木さん、よろしくお願いします♪
はい、よろしくお願いします。
では質問を読みますね。
「逆に、酸焼けをアルカリで戻すことは可能でしょうか?風呂床の水垢がひどかったので、『トイレ尿石落としジェル』を塗り込んで数時間放置したら、見事に酸焼けをさせてしまいました。まさに自己責任、やらかしました」
というご質問です。茂木さん、こちらはいかがでしょうか?
これは「ハイター」で変色したお風呂を元に戻せるの?という質問にお答えしている動画にいただいているコメントですね。
ご質問のなかにある「トイレ尿石落としジェル」というのは、茂木和哉シリーズの酸性洗浄剤ですね。
「茂木和哉トイレ尿石落としジェル」は非常に酸性度が強いんですよ。
手元にあるので、成分を見てみましょう。
成分をみると「塩酸(9.9%)、スルファミン酸(0.1%)、蟻酸、増粘剤、粘度安定剤、非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、腐食抑制剤」となっています。
この塩酸(9.9%)というのが、非常に高いんですよね。
塩酸の濃度が10%超えると、劇物扱いになるんですよ。そうなるとパッケージに「医薬用外劇物」と記載しないといけません。
さらに作る人も売る人も、買う人も大変になります。
劇物にならないように、でもできるだけ洗浄力を上げられるように、10%を超えないギリギリのラインにまで酸性度を高くしています。
なるほど、塩酸9.9%が劇物にならないギリギリを攻めた分量なんですね……!
ちなみに酸性洗浄剤には、「茂木和哉トイレ尿石落としジェル」以外だと「サンポール」があります。
「サンポール」には塩酸が9.5%入っていますね。
さらに、この「茂木和哉トイレ尿石落としジェル」には、塩酸以外にも、スルファミン酸、蟻酸が入っています。
3つの酸性成分で尿石を溶かして落とす、という洗浄剤になっています。
「茂木和哉トイレ尿石落としジェル」は洗浄力が高いだけあって、素材によっては変色させたり、傷めてしまうことがあるんですよね。
このことを「酸焼け」なんて言ったりします。
タイル製の床の酸焼けを元に戻す方法
ご質問者さんは「茂木和哉トイレ尿石落としジェル」を使って酸焼けをさせてしまった、ということでしたね。
ご質問者さんのお風呂の床は、どんな素材なのでしょうか。
最近のユニットバスでしたら、プラスチックのようなものが多いのでしょうか。
我が家のお風呂はTOTOのユニットバスなのですが、ほっカラリ床という少し柔らかい床になっています。
あとはお風呂の床には、タイルの床もありますよね。
タイルの床でも、酸焼けを起こすことがあります。
タイルって目地があって、タイルの表面がありますけれども、この目地の部分が結構酸に弱いんですよ。
タイル目地に酸を長く浸けておくと、溶けてしまうことがあるんですよね。
1回酸性洗浄剤を使ったからといってすぐに溶けることはないのですが……繰り返し使っているとタイルの目地がどんどん溶けていってしまいます。
そうなんですか!タイルの目地が溶けていくと、どうなるのでしょうか?
タイルの目地が溶けていくと、どんどん低くなっていきますよね。
そうすると間についているタイルがポロっと取れてきてしまいます。
わたしも温泉施設の掃除をしていたとき、水垢掃除に強い酸を使うことがありました。
でもあんまり頻繁に使っていると、タイルが剥がれてしまうんですよね。
なので定期的に、タイルの目地埋めもしていましたね。
そうなんですね。タイルの浴槽床はそんなお手入れも必要なんですね~。
もちろん、タイル目地にもいろんな種類があって、酸に強いものもあると思います。
ですが価格が安いタイル目地だと、比較的酸にやられてしまいやすく、すぐに溶けていってしまいます。
それにタイル目地だけでなく、わたしの経験上、酸焼けしやすいタイルとそうでないタイルもありますね。
ツルツルしているタイルは酸焼けしやすいように感じます。
ザラザラと光沢のないタイルは酸焼けがしにくいというか、酸焼けを経験したことがありません。
ツルツルしているタイルは、ガラス質のような表面になっています。
使う酸の強さや接触時間にも関係してくるのだと思いますが、白く酸焼けしてしまうことがたまにありました。
おそらく、ガラス質がもう傷んでしまってる、という状態ですよね。
タイルが白く酸焼けしてしまったときは、どんな風に復旧させていたんですか?
タイルが酸焼けしてしまったときは、研磨剤を使います。
ガラス状態のつるっとした表面がザラザラになってしまったわけですから、また磨いてツルツルにしてあげます。
ツルツルに戻してあげれば、酸焼けは気にならなくなりますよ。
それとガラス質をツルツルに戻すのなら、コーティングをするという方法もあります。
このあいだ家のお風呂の鏡についた水垢を、業務用酸性洗浄剤の「金鬼」で取ろうとしたら……なんと鏡が白っぽく酸焼けしてしまったんです。
でもその後、車用のガラスコート剤を使って塗ってみたら、かなり良いところまで復旧させることができました。
ガラスコート剤で鏡の酸焼けを復旧させたときの様子は、動画にしています。
気になる方は是非チェックしてみてください。
動画では鏡の酸焼けを戻していますが、お風呂場のタイルも表面はガラス質ですから、使うものは同じです。
もしもご質問者さんが酸焼けさせてしまったというお風呂の床がタイル製なのであれば、ガラスコート剤や研磨剤で元に戻せるかもしれません。
ただ……研磨剤で磨くのってちょっと面倒なんですよね。
研磨スポンジ等で磨くのですが、使うスポンジの順番を考えないと、小さい傷が付いてしまうことがあります。
そのリスクを考えると、個人的にはガラスコート剤のほうがオススメです。
プラスチックの酸焼けは元に戻せない?
はじめに、最近のお風呂の床はプラスチックが多いとお話していましたね。もしプラスチックの床が酸焼けしてしまったら、どうやって元に戻すのでしょうか?
正直なところ……プラスチックの床だったら、元に戻らないケースの方が多いのかなと思います。
ご質問では「酸焼けをアルカリで戻すことは可能でしょうか?」とありますが、いくらアルカリ度の強い洗剤を使っても元には戻らないでしょう。
プラスチックの床が酸焼けを起こすと、白っぽくなります。
白っぽい床であればそこまで目立たなくて、酸焼けを起こしていること自体気がつきにくいのですが……黒がグレーの床だとそうはいきませんよね。
もしかするとご質問者さんのお風呂は、黒やグレーのプラスチック床なのかもしれません。
お風呂の床ではなくバスタブだと、クリア層というコーティングがされていることがあります。
クリア層は何年か使っていると取れていって、酸焼けしてしまいやすくなります。
そしてバスタブだけでなく、お風呂の床も同じです。長く使っていると白っぽく酸焼けしてしまいやすくなりますね。
もしお風呂の色を選べるのなら、酸焼けが目立たない白系のお風呂がいいかもしれませんね。
そうですね。白いお風呂は酸焼けだけでなく、水垢も目立ちにくくなります。
我が家ではバスタブはもちろんのこと、お風呂全体を白系にしています。
黒やグレーのお風呂もクラシック感があって憧れるんですがね~!
もちろん、汚れをしっかりと視認したいのであれば、黒やグレーのお風呂を選んでもいいと思いますよ。
ただ……最悪なのは「水垢だと思って酸性洗浄剤を使ったら、実は酸焼けでもっとひどくなってしまった」というケースですね。
話を少し戻しましょうか。最近はプラスチック製のユニットバスが主流ですが、プラスチックが酸焼けをすると、元に戻すのは難しいです。
これまでいろんなお掃除を試してきましたが、プラスチックの酸焼けを完全に元に戻した、というケースは残念ながらありません。
ステンレスやガラス製のものだったら元に戻したことはありますが……。
なんと!茂木さんでもプラスチックの酸焼けは元に戻せなかったんですね。
なので、もしもプラスチックの酸焼けが気になるのであれば、隠す方向性がいいと思います。
塗装だったり、コーティング剤だったり、いろいろありますね。
一度ユニットバスのメーカーさんに「酸性洗剤を使ったら酸焼けてしまったのですが、どうすればいいのでしょうか。何かコート剤のようなものはありませんか?」と、相談されてみてはいかがでしょうか、
きっとなにかヒントが得られると思います。
そうですね、ご質問者さんはぜひ確認してみてください!
まとめ
茂木さん、ありがとうございました!
いかがでしたでしょうか?
今回は強めの酸性洗浄剤を使ったらお風呂の床が酸焼けしてしまった、というご質問にお答えしていきました。
まずはご自宅の床がどんな素材でできているのかを確認して、素材にあわせて対策をしていってくださいね。
また、YouTubeチャンネル「のぞみのお掃除講座」では、お掃除にまつわるいろんな情報をお届けしています。
こちらの動画もみてもらえると嬉しいです!
さらに自分にあったお掃除法を見つけたいという方は、「汚れ落とし研究家 茂木和哉のラクラク掃除術」を読んでみてくださいね。
茂木さんがお掃除ノウハウを、わかりやすくまとめてくれていますよ~!
それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。
またお会いしましょう~♪