【徹底解説】ドイツ生まれの人気洗剤「緑の魔女ランドリー(洗濯用洗剤)」とは
こんにちは、のぞみです。
今回はドイツ生まれの人気洗剤「緑の魔女ランドリー(洗濯用洗剤)」について、茂木さんと一緒に解説をしていきます!
ちなみに参考にしたのは、こちらの茂木和哉(@motegikazuya)さんのYouTube動画です。
洗濯洗剤で「地球にやさしい」は重要なの?
「緑の魔女ランドリー」のパッケージに書かれているキャッチコピーや文言を見ていきましょう。
表面には「バイオ・ハイテク洗剤」「バイオの働きで排水パイプもきれいに 環境浄化に積極的に貢献します」と書かれています。
バイオ・ハイテク洗剤ですか。あまり見かけな文言で気になりますね!
裏面には上のほうに「ドイツ生まれ!汚れに強く、地球にやさしい新洗剤です」
と書かれています。
ここで気になるのが「地球にやさしい」という言葉ですね。
わたしとしては、1970,1980年代ならともかく、今の時代は洗濯洗剤による環境汚染はそこまで気にすることではないと思っています。
1970,1980年代には洗剤を使ったあとの汚水が直接自然に放流される、ということが結構ありました。
ですがそれから下水道が普及していって、いま下水道普及率は100%近くになっています。
まだ下水されていない地域や、大雨でマンホールから汚水があふれているときなんかをのぞいて、汚水が自然にそのまま流れていくことはほとんどありません。
さらに、洗剤の主成分である「界面活性剤」は昔からずっと批判されていますよね。
批判されては改善され新しいものがでてくる、そしてその新しいものもまた批判されて改善……と繰り返しています。
ですので、昔に比べればずっと安全性の高い界面活性剤ができています。
下水道の普及率も高く、界面活性剤もだんだん安全なものになっている。洗剤の成分がどんなものであっても排水口にさえ流れれば、自然環境に問題は与えることはないと、ということですね。
「緑の魔女ランドリー」が使えない衣類は?
つぎに「緑の魔女ランドリー」の裏面の成分を見ていきます。
「センイや手肌をいためず、しつこい汚れもカンタンに落とします」
「使用後の排水は配合成分の力で、自然の浄化作用(生分解力)を高め、パイプに付着した汚れを落とし、水質もきれいにします。蛍光増白剤は無配合なので、きなりや淡い柄ものも安心して洗えます」
とあります。パイプに付着した汚れを落とす、というのはあとで詳しく確認しましょう。
その前に液性と成分を確認していきます。
液性は弱アルカリ性、成分は界面活性剤(35% ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)アルカリ剤、分散剤、安定化剤、生分解促進剤となっています。
まずは液性について、弱アルカリ性なので中性よりも洗浄力は高めです。
洗浄力が高くなるのはメリットですが、弱アルカリ性にすることによるマイナス点もあります。
それは使えない生地がでてくること。動物や昆虫の生地では使えません。
動物や昆虫でできた衣類というと、どんなものがありますか?
たとえばウールやシルクなどですね。
「緑の魔女ランドリー」の裏面にもウールやデリケートなどの衣類の「水洗い不可」「中性」と表記されているものには使えない、としっかり書かれています。
「緑の魔女ランドリー」の界面活性剤の種類と濃度は?
つぎに成分について見ていきましょう。
使われている界面活性剤ポリオキシアルキレンアルキルエーテルは非常に安全性が高いものです。
界面活性剤は洗浄力が高い順に「カチオン界面活性剤 ⇒アニオン界面活性剤⇒両性界面活性剤⇒ノニオン界面活性剤」となるんでしたね。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルは一番マイルドなノニオン界面活性剤です。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルはおしゃれ着洗い用の洗剤によく使われています。
たとえば「エマール」「アクロン」などですね。
「エマール」や「アクロン」は液性が中性なので、生地を選ばずに洗濯ができます。
そのぶん洗浄力は低くなってしまうんですんがね。
反対に、洗浄力を重視した洗剤にはアニオン界面活性剤の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなんかが使われます。
大手の洗剤だと「アリエール」なんかは、アニオン界面活性剤、液性は弱アルカリ、さらに蛍光増白剤もいれることで、洗浄力を重視しています。
「緑の魔女ランドリー」は、洗浄力はマイルドなポリオキシアルキレンアルキルエーテルを使う代わりに、液性を弱アルカリ性にすることで洗浄力を高めているのでしょう。
「緑の魔女ランドリー」は液性を強く、界面活性剤を優しくしていますがその反対もあります。
たとえばP&Gの「さらさ」では界面活性剤を洗浄力の高いアニオン界面活性剤にして、液性を中性にしていますね。
液性と使用している界面活性剤でこんなにもわかれるんですね。
次は界面活性剤の配合率を見ていきましょう。
「緑の魔女ランドリー」は界面活性剤の配合率が35%となっています。結構たくさん入っていますね。
最近は濃縮タイプの洗濯洗剤と、そうでない洗濯洗剤がありますよね。
濃縮タイプではない洗濯洗剤だと界面活性剤の配合率は「アタックスーパークリアジェル」は23%、「トップクリアリキッド」は21%、「アリエール」は29%、とだいたいが20%台です。
濃縮タイプの液体洗剤だと「スーパーナノックス高濃度」で57%、花王の「アタックゼロ」54%です。
「緑の魔女ランドリー」の界面活性剤の配合率は35%ですから、濃縮タイプとそうでないものの真ん中あたりですね。
少し濃いめにできていますから、洗剤の使用量は少なくてよさそうです。
使い方を見てみると、「緑の魔女ランドリー」の使用量は30リットルの水に対して20mlとありました。
界面活性剤が23%の「アタックスーパークリアジェル」だと30リットルの水に対して25グラム、界面活性剤が21%の「トップクリアリキッド」は、30リットルの水に対して25グラムです。
「緑の魔女ランドリー」は界面活性剤が濃く配合されているぶん、5グラムですが洗剤の量は少なくて済むようですね。
ちなみにグラムとmlはわずかに違いますが、微々たる差なのでほとんど一緒と考えてもいいでしょう。
「緑の魔女ランドリー」で排水パイプがキレイになるのはどんな仕組み?
やはり気になるのは排水パイプもきれいにしてくれる、という文言ですよね。
成分のなかの「生分解促進剤」がパイプをキレイにしてくれる役割を果たしているのかと思います。
もう少し詳しく見るために、公式WEBサイトをみてみましょう。
公式WEBサイトには「使用後、薄められた洗剤液の中の成分、グロースファクターは排水パイプの中に棲む汚れを食べる微生物に栄養を与え、その活動力=生分解力を高めます。このことにより、排水パイプの汚れは次第に分解されてきれいになり、また水まわりのいやな臭いも消え去ります。浄化槽も浄化力が高まります。」とあります。
グロースファクターってなんでしょう……?あまり聞きなれません。
Googleで調べてみたところ、日本語では「成長因子」と訳されるようです。
「成長因子とは動物体内において、特定の細胞の増殖や分化を促進する内因性のタンパク質の総称である」と書かれています。
ちょっと難しいのですがカンタンに説明すると、動物の体内の細胞を元気にさせるような栄養源ですね。
栄養がどうして排水パイプのお掃除につながるのでしょうか?
仕組みとしては、排水パイプに潜んでいる微生物に栄養を与えて、汚れを食べてもらう、というものです。
「緑の魔女ランドリー」には微生物が大好物の栄養源が入っています。汚水に含まれる栄養分によって排水パイプの微生物が元気になって、パイプについている汚れを食べてくれる、ということですね。
実はこれって、食品工場や給食センターの排水処理にも使う方法なんです。
食品工場や給食センターにある浄化槽は何層かにわかれていて、その中の一つに微生物がいるんです。
わたしは以前、化学工業薬品を販売する会社に勤めていたので、汚水を食べてくれる微生物に元気がないときに使う栄養剤なんかを納品しにいっていましたね。
そうやってキレイにする方法もあるんですね…!初めて知りました。
茂木和哉さんからみて「緑の魔女ランドリー」の評価は…!?
さて、ここまで成分や液性、書かれていることから「緑の魔女ランドリー」の特徴について解説をしてきました。
洗浄力については、「アリエール」のような液性が弱アルカリでアニオンの界面活性剤を使っているものよりは劣ります。
液性が中性、界面活性剤は強い「アタックゼロ」「さらさ」あたりだとどうでしょうか。
「緑の魔女ランドリー」は液性が弱アルカリ、界面活性剤は優しく洗浄力が弱いものですので……ここは実際に使ってみないとわかりませんね。
「緑の魔女ランドリー」はボトルに書かれていない成分もあると思います。
大手の洗剤だと公式WEBサイトにパッケージよりも詳しく成分が書かれているのですが、「緑の魔女ランドリー」では見つけられませんでした。
あくまでボトルに書かれている内容だけで判断したので、実際に使った感想が気になりますね。
使ったことのある人はぜひ感想をお聞かせください!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、ドイツ生まれの人気洗剤「緑の魔女ランドリー」について、茂木さんと一緒の解説をしていきました。
あまり見かけない成分もあり、勉強になりました♪
「緑の魔女」には洗濯用洗剤のほかにも食器用洗剤、お風呂用洗剤、トイレ用洗剤、食洗器用洗剤もあるようです。シリーズにわけて解説をしていきますので、こちらも楽しみにしていてくださいね♪
それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。
またお会いしましょう~♪