風呂釜洗浄剤「ジャバ」で変色した浴槽を元に戻す方法
こんにちは、のぞみです。
今回も茂木和哉さんと一緒に「茂木和哉のお掃除お悩み相談室」に届いたお悩みをご紹介していきます!
ちなみに参考にしたのは、こちらの茂木和哉(@motegikazuya)さんのYouTube動画です。
風呂釜洗浄剤「ジャバ」の成分をチェック
それでは今回届いているお手紙をご紹介いたします!
『風呂釜洗浄ジャバを数カ月ぶりにしました。
今までは使っていても大丈夫だったのですが、今回はオレンジのスジができてなかなか落ちません。これは何が原因ですか?
また浴槽内に赤い斑点のようなものがポツポツでてきてしまいました。もらいサビでしょうか?何でおとせますか?』
とのことです。茂木さん、こちらはいかがでしょうか?
風呂釜洗浄といったら、やっぱりジャバが有名ですよね。
まずはジャバの成分を、公式ページで確認してみましょう。
ジャバには1つ穴用と2つ穴用とがあるようです。
ご質問者さんが使用されたのはどちらのジャバでしょうか?最近は1つ穴の風呂釜のほうが主流ですが……それぞれ成分が異なるので、ふたつとも確認しましょう。
ジャバ1つ穴用の液性は弱アルカリ性。
成分は多いものから、過炭酸塩、キレート剤(クエン酸塩)、漂白活性化剤、界面活性剤(アルキル硫酸エステルナトリウム)とあります。
過炭酸塩とは、過炭酸ナトリウムのことですね。
そしてジャバ2つ穴用は、液性は同じく弱アルカリ性。
成分は多いものから、過炭酸塩、アルカリ化剤(炭酸塩)、界面活性剤[0.1%、高級アルコール系(非イオン)]となっています。
どちらもアルカリ性なのは同じですが、成分が少し違いますね。
そうですね。ジャバ1つ穴用はキレート剤と漂白活性剤が入っていますが、ジャバ2つ穴用には入っていません。
また、ジャバ2つ穴用では炭酸塩をつかっています。これは炭酸ソーダのことですね。
そして使用されている界面活性剤も違います。
ジャバ1つ穴用は、アルキル硫酸エステルナトリウム。これはアニオン界面活性剤のグループです。
ジャバ2つ穴用は、非イオン系の界面活性剤ということですので、ノニオン界面活性剤のグループですね。
界面活性剤には大きくわけて「カオチン界面活性剤⇒アニオン界面活性剤⇒両性界面活性剤⇒ノニオン界面活性剤」の4つのグループがあるんでしたね。
右のほうに行くほど肌への刺激が優しくなって、左のほうにいくほど洗浄力がアップする、と覚えています。
どうしてジャバ1つ穴用とジャバ2つ穴用とでわざわざ成分を変えているのか、とても気になります。
これは長年の風呂釜洗浄を作っているジャバのメーカーさんが、研究してきた結果が表れているのでしょうね。
ジャバ1つ穴用とジャバ2つ穴用とで成分は若干ことなりますが、どちらも主成分は過炭酸塩(過炭酸ナトリウム)です。
ご質問者さんが仰っていたのはおそらく、この過炭酸ナトリウムによる変色かと思います。
風呂釜洗浄剤「ジャバ」で変色してしまうのはなぜ?
わたしは風呂釜洗浄をするとき、ジャバは使わずに過炭酸ナトリウムを使っています。
過炭酸ナトリウムは、ジャバの主成分ですね。
それとプラスアルファで、漂白活性剤をいれます。普段使っているのは、わたしがつくった「ホワイトオキシパレード」です。
漂白活性剤を入れると過炭酸ナトリウムの効きが良くなるので、過炭酸ナトリウムの量を減らしても、十分に働いてくれるんです。
ジャバの成分にも、漂白活性剤がありましたね。
そして使う過炭酸ナトリウムの量は、400グラムくらい。
結構たくさん入れています。しばらくお掃除していないときは特に多めに入れています。
過炭酸ナトリウムをドボドボとバスタブにいれると、バスタブの底のほうにたまってしまいます。
長くバスタブに触れていると、そこから変色してしまうことがあります。
過炭酸ナトリウムは使用するとき、バスタブに長時間接触してしまわないように、常に混ぜておかないといけません。
ですが、過炭酸ナトリウムはかき混ぜていると、溶けてしまって酸素が出てしまいます。
酸素が早く出てしまうと、汚れ落ちがあまりよくないんです。
バスタブを変色させないように、でも汚れをしっかりと落とすためにあまり酸素が溶けていかないように……この塩梅がなんとも難しいところですね。
ちなみに漂白活性剤自体には漂白効果はありません。過炭酸ナトリウムのはたらきをよくするために補助剤、と考えてください。
ですので「変色を避けるために過炭酸ナトリウムの量を減らしつつ、しっかりと汚れ落ちするように漂白活性剤をいれる」というのは、実は変色を避けるのには良い方法なのかもしれませんね。
変色してしまったバスタブをもとに戻す方法は?
わたし自身も何度も、過炭酸ナトリウムによるバスタブの変色を経験しています。
バスタブが赤くなったり、黄色くなったりと、ご質問者さんと同じような状況ですね。
でも変色したとしても、復旧する方法はあります。
だからわたしは過炭酸ナトリウムを使うことにたいして、不安はありません。
バスタブが過炭酸ナトリウムで変色してしまったとき、使っているのはこちらの洗剤。
「なまはげお風呂用」です。
「なまはげお風呂用」をバスタブの変色してしまった部分にスプレーして、30分ほど放置します。これだけで変色前の状態にもどります。
お風呂掃除に使える「なまはげお風呂用」が、なんと変色してしまったときの復元方法としても使えるんですね!いったいどんな原理なのでしょうか?
過炭酸ナトリウムは酸化剤ですので、酸化して変色しています。
酸化は酸を使うことで元に戻すことができます。
酸といえばクエン酸もありますが、クエン酸だと酸性度が低くて戻りが弱いんです。
ある程度、酸性度が高い洗剤でないと、変色は戻せません。
ある程度強い酸が必要なんですね!強い酸といえば、「トイレ尿石落としジェル」がありますが、これも使えるのでしょうか?
使えなくはないのですが……今度は酸が強すぎてバスタブがいたんでしまうことが考えられます。
「なまはげお風呂用」よりも酸性度が高いものであれば、もっと短い時間で変色をもとに戻せたり、効きも良かったりすると思うのですが……ちょっとリスクが大きいですね。
変色を戻すのにちょうどよい酸性、として「なまはげお風呂用」がオススメです。
ちなみに、わたしはクエン酸をつかって変色を戻せないか試したこともあります。
わざわざ新しい洗剤を購入するのも手間ですから、いま手元にクエン酸があるのであれば、まずはクエン酸をお試しください。
クエン酸で戻らなければ、なまはげお風呂用をお試しください。
まとめ
茂木さん、ありがとうございました!
いかがでしたでしょうか?
今回は風呂釜洗浄剤「ジャバ」で変色してしまった浴槽を元に戻す方法についてご紹介しました。
「なまはげお風呂用」を使って過炭酸ナトリウムによる変色を戻すようすは、こちらの動画でご紹介しています。
洗剤の使い方についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの動画をご覧くださいね。
それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました。
またお会いしましょう~♪