【徹底解説】Amazonで高評価の洗濯洗剤Rinenna(リネンナ)を詳しく解説!
こんにちは、のぞみです。
今回も茂木和哉さんと一緒に「茂木和哉のお掃除お悩み相談室」に届いたお悩みをご紹介していきます!
ちなみに参考にしたのは、こちらの茂木和哉(@motegikazuya)さんのYouTube動画です。
つけ置き洗濯洗剤「Rinenna(リネンナ)」はどんな洗剤?
それでは届いているお手紙をご紹介いたします!
『こんにちは!
つけ置き洗剤の「Rinenna(リネンナ)」について質問させていただきます。
洗剤成分にリン酸塩とありますが、これは今はほぼ使われていないリンですか?
LASが使われているのも気になりました。
かなり高価格帯の洗剤で、汚れ落ちもよさそうです。
成分の解説と環境への影響など、茂木様のご意見を聞かせてください。
よろしくお願いします。』とのことです。
茂木さん、こちらはいかがでしょうか?
「Rinenna(リネンナ)」という洗濯洗剤は初めて知ったのですが、Amazonで探してみたところありました。こちらの洗剤ですね。
おしゃれなパッケージですね!
1キロで3850円。
粉末タイプの洗濯洗剤でつけ置き洗剤、というところが特徴的ですね。
そしてAmazonの説明には「生分解性で安心安全」「蛍光増白剤不使用」「色落ちしにくい」とあります。
Amazonのページの中には配合されている成分については記載されていませんでした。
Googleで調べてみたところ、公式のWEBサイトなのかどうかはわからないのですが……「Rinenna(リネンナ)」の成分について記載しているサイトを見つけました。
多分オフィシャルではないのですが、このサイトに書かれている成分を参考にしてお話しますね。
もしこの記事を読んでいる方のなかに「Rinenna(リネンナ)」をお持ちの方がいらっしゃったら、成分表示が同じ内容か、同じ順番かを見ていただければと思います!
つけ置き洗濯洗剤「Rinenna(リネンナ)」の配合成分は?
界面活性剤はどんなもの?
まず「Rinenna(リネンナ)」には界面活性剤が19%含まれています。
成分表示に書いてある通り、多く含まれているものからご紹介いたします。
界面活性剤のグループは大きく分けて4つ。 洗浄力と刺激が強い順に「カオチン界面活性剤⇒アニオン界面活性剤⇒両性界面活性剤⇒ノニオン界面活性剤」となります。
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルは、ノニオン界面活性剤のグループです。
安全性は一番高い界面活性剤ですね。
・アルフォオレフィンスルホン酸ナトリウム
これはアニオン界面活性剤のグループです。
ノニオン界面活性剤に比べて、汚れ落ちがいいのが特徴ですね。
・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
こちらは、ご質問者さんが気にされているLASのことですね。
界面活性剤のグループだと、アニオン界面活性剤のグループに入ります。
LASは洗浄力も強いですし、一方で肌への刺激も強い界面活性剤です。
一昔前は、台所用の洗剤には昔使われていましたが、肌への刺激が強すぎるということで、いまは一般家庭向けの台所洗剤にはほとんど使用されていません。
安価で汚れ落ちがよいので、業務用の台所洗剤にはまだ使われています。
LASは台所用の洗剤にはあまり使われなくなったんですね。洗濯洗剤には使われるものなのでしょうか?
洗濯洗剤には、一般の家庭用にもLASが使われているものはあります。
洗濯洗剤であれば、台所洗剤ほど肌には触れませんしね。
LASの特徴は、他の界面活性剤に比べて生分解性が悪いこと。
自然に流れただけでは、100%は分解されません。
たしか分解されるのは95%だったかな……しばらく前の記憶なのですが今は変わっているかもしれません。
すこし記憶があいまいなのですが、いずれにせよ100%は分解されなかったはずです。
あれ……?Amazonには「生分解性で安心安全」とあったのに、ちょっと引っかかりますね。
界面活性剤以外の成分はどんなものがある?
次に界面活性剤以外の成分を見ていきましょう。
引き続き、多く含まれているものから順にご紹介します。
・リン酸塩
これはご質問者さんが気にされていたとおり、リンのことです。
リンが含まれている洗剤を「有リン洗剤」と言いますね、まさしくそれに当てはまります。
リンは環境に良くないとされています。
環境に良くないといっても、毒性が高くてよくない、ということではなく、栄養分がありすぎて環境に良くないんです。
栄養がありすぎて良くないとは……?どうしてリンは環境に良くないと言われるのでしょうか?
わたしもこの分野は専門家ではありませんので、間違いもあるかもしれませんが、簡単に説明します。
リンはとても栄養分がある成分で、生態系を変えてしまう恐れがあるとされています。
栄養が多いリンが湖などに流れ込むと、リンをプランクトンが食べ、大量に増殖してしまいます。
プランクトンが湖面に広がっていく現象を「アオコ」と言います。
湖の底には植物が生い茂っていますが、アオコにより光がさえぎられてしまい、湖の底に光が届かなくなってしまいます。
そうして水の中の植物が光合成をおこなうことが出来なくなり、酸素が出せなくなる。
酸素がないと、湖の中にいた魚などの動物たちが生きられなくなってしまう。
こういった流れで、リンを湖に流れ込んでしまうことて元々の生態系を変えてしまうため、環境に良くない、とされているんです。
環境を悪化させる要因は、毒だけではないんですね……!
・珪酸塩
珪酸塩は、アルカリ度が高めのアルカリ剤です。
「Rinenna(リネンナ)」の液性は弱アルカリ性とありますね。
これは珪酸塩によるものでしょう。
・漂白剤
「Rinenna(リネンナ)」で使用している漂白剤は、おそらく酸素系漂白剤でしょう。
過炭酸ナトリウムを使っているのだと思います。
過炭酸ナトリウムといえば、ナチュラルクリーニング素材でもありますし、洗剤ではオキシクリーンが有名ですね。
・再汚染防止剤
これは分散剤のことですね。
・酵素
酵素といっても繊維分解酵素、タンパク質分解酵素、油脂分解酵素、でんぷん分解酵素の4種類があります。
ここだけでは、「Rinenna(リネンナ)」で使用されている酵素がどの酵素なのか、までは判別できません。
他には、このような成分が配合されています。
・漂白活性剤
・香料
……と、いまご紹介した、界面活性剤から香料までの順番です。
ただこれは説明しやすい物からご紹介した、とかではなく「Rinenna(リネンナ)」に多く含まれている順番です。
洗剤の成分表記は、最初に記載されているものの方が配合量が多くなっています。
そうすると配合割合の順番で考えると、界面活性剤がたっぷり入っていることがわかりますね。そして酸素系漂白剤も入っています。
ですのでワイドハイターやオキシクリーンなどの酸素系漂白剤、そして粉末タイプの洗濯洗剤の、ちょうど真ん中のポジションにある洗剤だと思ってよいでしょう。
酸素系漂白剤と粉末洗剤のまんなか!わかりやすいですね。
漂白剤よりは漂白剤の配合量が少なく、洗濯洗剤よりは界面活性剤の配合量が少ない。
これは以前ご紹介した「あの洗剤」とも立ち位置が似ている洗剤ですね。
「あの洗剤」について詳しくは、こちらの動画をご覧ください。
洗剤が環境への影響はどう考えるべき?
「Rinenna(リネンナ)」には直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)やリン酸が含まれていますね。 あまり環境に良くないのでは?と思うのですが、茂木さんとしてはいかがお考えでしょうか?
たしかに、LASやリン酸は生分解性が良くないので、環境に良くないとお話ししました。
ですが正直なところ、わたしの考えとしては「洗剤が環境へ影響を与えてしまうことは、そこまで気にしなくてもよい」と思っています。
なぜかというと、この令和の時代、ほとんどの生活排水は下水処理施設に流れていきます。
ごくごく一部、下水が自然放流されているところもありますが、東京の下水道普及率はほぼ100%。わたしの住んでいる秋田県でも、下水道整備がかなり進んできています。
日本において、自然放流はほとんどない、と言っても良いでしょう。
もしリン酸やLASのような、環境に悪影響を与える恐れのある成分が下水に含まれていたとしても、下水処理施設に流れていけばきちんと処理されます。
日本の下水処理能力は世界トップクラスですので、そこまで心配しなくてもよいと思います。
もしもご家庭で使っている洗剤のすべてに、LASやリン酸が使われているとなると、下水処理施設への負荷が大きくなりますので話は変わってきますが、家庭用洗剤ではLASやリン酸はほとんど使用されていません。
ですのでいまは、昔ほど心配しなくても良いと思います。
そういえばリンを使った洗剤とか、リンを使っていない洗剤とか、わたしはほとんど意識したことなかったです。リンによる湖への影響もきょう初めて知りました……。
無リン洗剤もすこし昔であれば珍しかったのですが、いまはそれほど珍しくもありません。
ですが「環境にやさしい」と強調している洗剤は、今もよく見かけますね。
消費者に環境にやさしい優しくないというのをアピールして「洗剤の種類によっては環境に悪影響を与えてしまう?」と気にさせてしまうことの方が問題なのでは、とわたしは思いますね。
「Rinenna(リネンナ)」の肌への安全性は?
「Rinenna(リネンナ)」のAmazon紹介文を見る限り、小さなお子さんの衣類でもお洗濯できるようですね。お肌への影響も気になります!
LASが入っている場合、洗剤残りがあると肌トラブルにつながりやすいです。
例えば肌が弱い方、肌機能がまだ未熟な小さなお子さんは、注意する必要があります。
ただし「Rinenna(リネンナ)」は普通の洗濯洗剤とは違い、つけ置き洗い用の洗剤です。
「つけ置き洗いして、軽く絞って、そのまま洗濯機洗い」という使い方をします。
洗濯機に入れるときには、洗剤を追加していませんね。
洗濯機には「洗い」「すすぎ」「脱水」と3つの工程がありますが、つけ置き洗剤であれば「洗い」から実質「すすぎ」ができます。
すすぐために洗濯機を使うようなものですね。
洗剤残りのリスクは、普通の洗濯洗剤に比べれば、つけ置き洗いの方がリスクが少ない。
成分にはLASが入っていて洗剤残りが気になるところではありますが、洗剤の使い方から考えるに、洗剤残りのリスクは低いと思います。
洗濯洗剤の肌への影響となると、蛍光増白剤も重要ですよね。「Rinenna(リネンナ)」には入ってしましたっけ?
「Rinenna(リネンナ)」には蛍光増白剤は入っていない、とAmazonに記載がありましたね。
蛍光増白剤は洗いあがった後の洗濯物残ることで、初めて意味を成します。
ですので、すすがれてしまっては意味がありません。
「Rinenna(リネンナ)」には蛍光増白剤は使用されていませんので、成分以上に肌に優しいと判断出来ます。
蛍光増白剤は洗濯物に残り、衣類を白く見せる。衣類に残るものだから、肌が弱い人には刺激になることがあるんでしたね!
茂木さんからみて「Rinenna(リネンナ)」は?
総合的に茂木さんからみて「Rinenna(リネンナ)」はどんな洗濯洗剤でしょうか?
成分をみたところ、汚れ落ちはとても良いと思います。
アニオン界面活性剤を使っているというのと、LASを使っていること。そしてリン酸塩も入っています。
さらに漂白剤と珪酸塩も入っていて、アルカリ度も高く、漂白効果もあります。
ただ繰り返しますが、汚れ落ちの良い成分を含んでいる以上、環境への影響も無視できません。
汚水がしっかりと下水処理施設に流れていっている地域であれば問題ありません。
ですが「まだうちの地域は下水道がきていない」という場合は、住んでいる地域の環境のために、使わないほうが良いです。
あと下水整備がされていたとしても、下水の汚水があふれかえってしまうくらいの豪雨が起きる地域の方も使用する機会を考えたほうが良いですね。
マンホールのフタからあふれてしまうような映像をニュースで見かけますよね。
そういう豪雨の日には、下水が処理場まで流れていってくれるとは限りませんので、なるべく使わないほうが良いです。
住んでいる地域の下水処理状況を確認してくださいね~!
まとめ
茂木さん、ありがとうございました!
いかがでしたでしょうか?
今回はAmazonで話題になっているつけ置き洗濯洗剤「Rinenna(リネンナ)」についてご紹介しました。
「Rinenna(リネンナ)」のことはもちろん
それぞれの成分の特徴、つけ置きタイプの洗剤の思わぬメリット、そして環境へ与える影響についても知ることが出来ましたね。
まだまだ知らないことがあり、ますます洗濯洗剤のことを勉強したいと思いました~♪
今回もここまで読んでくださり、ありがとうございました!
それでは、またお会いしましょう!