洗剤講座

【成分・使用感】ゴムパッキン用カビキラーってスプレーのカビ取り剤と何が違う?

nishiyama
のぞみ

こんにちは、のぞみです。

このあいだ近所のドラッグストアで、ジョンソンのカビ取り剤「ゴムパッキン用カビキラー」を買ってきました!

スプレータイプの「カビキラー」とどんなところが違うのか?使用感はどんな感じか?などなど、パッケージを見たり実際に使ってみたりして、いろいろお話をしていきたいなと思います♪

前半には成分の解説を、後半は実際に使ったようすをお届けします。

解説はいいから実際に使っているところから見たい!という方は、目次をつけておくのでジャンプして読んでくださいね。

ちなみに今回参‌考‌に‌し‌た‌の‌は、‌こ‌ち‌ら‌の‌茂‌木‌和‌哉‌(‌‌@motegikazuya‌‌)‌さ‌ん‌の‌YouTube‌動‌画‌で‌す!

パッケージをみて成分や使い方をチェック

まずはパッケージからチェックしていきましょう!

一番の特徴は、表面に大きく書かれているところですね。

商品名のすぐ下に、「ジェルだからゴムパッキンのカビが効果的に落ちる!」と大きく書かれています。

普通の「カビキラー」は、ご存じの通り泡タイプの洗浄剤です。

「ゴムパッキン用カビキラー」はジェルタイプの洗浄剤、というのがやっぱり一番の特徴ですね。

ジェルタイプのカビ取り剤は、シリコンやコーキングに生えたガンコな黒カビのお掃除にぴったりなんです。

なぜかというと、黒カビはシリコンやコーキングのような柔らかい場所だと、根っこをぐんぐん中に生やしていきます。

根っこが生えた黒カビは、いくら成分がすごいカビ取り剤をつかっても、洗浄成分がしっかりと接触してくれないと落とすことは出来ません。

「ゴムパッキン用カビキラー」は、ジェルタイプにすることで洗浄成分と黒カビがしっかりと接触できるようにしています。

お風呂の床って、水が流れていきやすいように少し傾斜が付いています。

例えば床のはじっこにあるコーキングに黒カビが生えていて、スプレータイプの「カビキラー」をシュッシュッとかけたとしても、泡はすこしずつ流されていってしまいます。

泡がなくなって、そのうちコーキングにつけた洗浄剤は乾いてきてしまいます。

乾いてしまうともう意味がなくって……時間を長くとってもなんの意味もありません。

でもジェルタイプの「ゴムパッキン用カビキラー」だったら、傾斜がついていても流れていかずにしっかり止まってくれます。

それにジェルなら少し厚めに塗ることができるので、時間が経っても乾きにくいですよね。

そういう意味でも、シリコンやコーキングに生えた黒カビには、ジェルタイプの「ゴムパッキン用カビキラー」がとても効果的なのかなと思います♪

「ゴムパッキン用カビキラー」の使用上の注意

つぎは「ゴムパッキン用カビキラー」のパッケージの裏面を見ていきましょう。

塩素系洗浄剤ですから、注意書きのところにはたくさんの赤文字が使われていますね。

目立たせて書かないといけないほど、危険な洗浄剤ですよ、という意味かと思いますが……注意書きをきちんと読んで使えば、なにも怖いものではありません。

ここでは使うときの注意について、しっかりとお話していきますね。

まず裏面をみてみると、2つ目の丸で「換気扇を回す、窓や戸を開ける等必ず換気する」と書かれています。

さらにカッコがついて「2ヶ所以上開けると効果的」とまで書かれています。

塩素系を使うときは換気をしっかりと、とは聞いたことがありますが……2カ所以上開けると丁寧に書かれているんですね。

同じくジョンソンからでている「カビキラー」の使用上の注意も見てみましょう。

同じメーカーさんだからか、同じように「換気扇を回す、窓や戸を開ける等必ず換気する」、そして「2ヶ所以上開けると効果的」と書かれています。

でも……正直なところ「ゴムパッキン用カビキラー」だったら、2ヶ所以上開けなくても大丈夫なんじゃないかな?と思います。

というのも、パッキンに生えたカビって、お風呂の中のごくごく一部ですよね。

お風呂全体にカビが生えていて、塩素系洗浄剤をたくさん使うとなると換気はしっかりとしないといけません。

でもコーキングだけなら使用量は少ないので、そこまでニオイもしてきません。

なので「ゴムパッキン用カビキラー」を使うときは、換気扇を回しておくとか、お風呂の小窓と入口のドアを開けておくくらいの換気でも十分かな、と思います!

反対に、スプレータイプの「カビキラー」を使うときは、お風呂全体にスプレーをするかと思います。

使う洗浄剤の量が多いので、しっかりと換気をしないといけませんね。

換気扇を回して、窓とドアの2カ所は開けておいた方がいいと思います。

ですが塩素のニオイって苦手な方も多いですし、小さいお子さんがおうちにいるとなると、ニオイが家中に充満するのはさけたいところです。

お風呂のドアは開けても脱衣所のドアは閉めておくとか、リビングの換気扇も回しておく、といった対策を十分に取っておくと良いですね~!

「ゴムパッキン用カビキラー」が使えるところ

次は「ゴムパッキン用カビキラー」の用途を見てみましょう。

用途の一番上には「ゴムパッキン、コーキング等のカビ汚れ」と書かれています。

そしてその下には、「浴室の扉、タイル目地、窓枠」「洗面所やキッチン周りのつなぎめ」、「結露をおこす部屋の窓枠」「冷蔵庫のゴムパッキン」などと書かれています。

つまりお風呂だけでなく、家中のカビ取りに使えるんですね!

でも普通の「カビキラー」は、用途をみると「浴室内のカビ汚れ」そして「壁やタイル目地」「マットや小物類」「シャワーカーテン」「扉等のゴムパッキン」と書かれています。

普通の「カビキラー」はどれもお風呂のなかだけなんですね……!

のちほど成分もみていきますが、実は「カビキラー」と「ゴムパッキン用カビキラー」は成分はほとんど同じです。

なのにどうして「ゴムパッキン用カビキラー」はお風呂以外でも使えるのかというと……それはジェルタイプだからです!

塩素系洗浄剤は、使えないものが結構あります。用途のすぐ下に「使えないもの」と書かれていますね。

例えばスプレータイプの「カビキラー」を窓枠のゴムパッキンのカビ取りに使ってみるとしましょう。

シュっとしたときに、ゴムパッキン以外のところにも洗浄液がかかってしまうかもしれません。

もしかかってしまったところに、塩素系洗浄剤NGの素材があったら……リスクはとても高いですよね。

一方で「ゴムパッキン用カビキラー」はジェルタイプなので、周りにかかってしまうことはありません。

狙ったところにだけピンポイントで洗浄剤をつけることができるので、リスクを抑えることができます。

なので「カビキラー」と「ゴムパッキン用カビキラー」、成分は似ていても「ゴムパッキン用カビキラー」ならお風呂以外のカビにも使える、となっているのかな?と思います!

「ゴムパッキン用カビキラー」の使い方

つぎは「ゴムパッキン用カビキラー」の使い方について見ていきましょう。

まず気になるのは、どのぐらい放置すればいいのか?ですよね!

裏面をみると「15〜30分間放置する」と書いてあります。

でもわたしのこれまでの経験から……かなりガンコな黒カビであれば30分では落ちないような気がします。

あとは洗い流し方については「カビ汚れが落ちたら、充分に水拭きするか水で洗い流す」とあります。

さらに赤文字で「ウェットティッシュは使わない」と書いてありますね!

これはもしかしたら、ウェットティッシュの含まれてる成分と「ゴムパッキン用カビキラー」の主成分の塩素剤が反応してしまう恐れがあるのかな?と思います。

万が一のリスクを考えて、ウェットティッシュは使わないようにと書いてあるのでしょう。

さらに使用方法をみてみると「使用後はキャップをきちんと閉める ※作業後は必ず手を洗い、その後、顔、目も洗う。」とあります。

これはちょっとおもしろいですね…!

いままで塩素系洗浄剤を使って、手は洗いますが顔と目までは洗ったことはありません……!

ちなみに同じくジョンソンから出ている普通の「カビキラー」にも、同じように「顔と目も洗う」と書かれていました。

でも花王さんの「強力カビハイター」には、「作業後は必ず手を洗う」とあるだけで「顔と目を洗う」とまでは書かれていませんでした。

意外とメーカーさんによって、伝えたいポイントや考え方が違うんですね~!

「ゴムパッキン用カビキラー」の成分を確認

さいごは「ゴムパッキン用カビキラー」の成分を見ていきましょう。

裏面をみると次亜塩素酸塩、水酸化ナトリウム(1.0%)、界面活性剤(アルキルアミンオキシド)、安定化剤とあります。

次亜塩素酸塩は、主成分の塩素剤です。

次亜塩素酸ナトリウム、と言ったりもしますね~!

そして2番目は水酸化ナトリウム、これはアルカリ剤ですね。

アルカリ度が高いことで汚れ落ちがよくなりますし、洗浄剤の安定性も高くなります♪

そして界面活性剤のアルキルアミンオキシドは、両性界面活性剤です。

次亜塩素酸ナトリウムと一緒に使われることが多い界面活性剤で、よくみかけますね。

普通のタイプの「カビキラー」の成分も見ておきましょう。

次亜塩素酸塩、水酸化ナトリウム(0.5%)、界面活性剤(アルキルアミンオキシド)、安定化剤とあります。

「ゴムパッキン用カビキラー」との違いといえば、水酸化ナトリウムの割合が2分の1になっているくらいでしょうか。

でも本当は、もっと成分に違いがあると思います!

実は家庭用品品質表示法では、1%未満の成分は書かなくていいことになっているんです。

その一つが、増粘剤ですよね。

「ゴムパッキン用カビキラー」はジェル状の洗浄剤なので、増粘剤が入っているはずです。

ジェル状の塩素系洗浄剤って他にもある?

というように、「ゴムパッキン用カビキラー」と「カビキラー」はほとんど同じ成分でできているようでした。

でも塩素系洗浄剤は、基本的にこのような成分でできていると思っても問題ありません!

ためしに「ゴムパッキン用カビキラー」と同じような、ジェル状の塩素系洗浄剤の成分を見てみましょう。

ちょっと手元にあった「トイレハイター」を持ってきました。これは以前、お風呂の排水口のカビ落としに使ったものです。

成分を見てみると……界面活性剤(アルキルアミンオキシド)、水酸化ナトリウム(1%)、次亜塩素酸塩と、かなり「ゴムパッキン用カビキラー」に似ていますね。

水酸化ナトリウムの濃度も同じ1%でした。

ほかにも、ジェル状の塩素系洗浄剤といえば、ジョンソンのスクラビングバブルシリーズで「超強力トイレクリーナー」、あとは「ドメスト」なんかもありますね。

どちらもトイレ用の洗浄剤なので、お風呂に使うのは用途外にはなってしまいますが……成分だけをみるとお風呂でも十分に使えます。

とは言え、ジェルのとろみ加減は、「ゴムパッキン用カビキラー」が一番しっかりとしていると思います。

つぎは実際に使って、どんなジェルなのかを見ていきましょう!

「ゴムパッキン用カビキラー」でカビ取りを実践

それでは「ゴムパッキン用カビキラー」を使ってお掃除を始めていきましょう。

パッケージから取り出して、持ってみるとこれくらいの大きさです。

容量は100グラムのようですが、思ったよりも少ないですね。

ガンコな黒カビをおとしてビフォーアフター!としたいところですが……このあいだお掃除をしたばかりで、目立った黒カビがないんですよね。

お風呂の排水口のフタを取ったところに、うっすらと黒カビが生えています。

今回はこの排水口のフチについている黒カビに試してみようと思います~!

それでは、「ゴムパッキン用カビキラー」を黒カビにつけていきますね。

塩素系洗浄剤なので、お掃除のときにはゴム手袋を着用します。

口が結構細いので、ピンポイントに塗ることができますね。しっかりと貼りついています!

黒カビに直接塗っていってもいいとは思うのですが、塗る場所が広いと結構な量が必要になりそうです。

洗浄剤の量を節約したければ、こんな風に指で塗り伸ばしてもいいかもしれません。

指ですこし塗り広げました。塗った後の状態はこんな感じです!

それではこのまま15~20分ほど放置してみようと思います。

カビ落とし後の様子

洗浄剤をぬってから、20分ほど経過しました。

洗浄剤をティッシュペーパーで拭き取って、いまの黒カビの落ち具合を見ていきましょう。

カメラを近づけて見てみると……

ビフォーの写真と比べると、キレイになっていますね!

もともとの黒カビの量が少ないので分かりにくいかもしれませんが……それでも十分キレイになっている感じがします。

おわりに

ということで今回は「ゴムパッキン用カビキラー」について成分などを見たあと、実際にお掃除をしてみました。

最後にお掃除をしてみて気付いたことや、使うときのポイントについてお話をしていきますね。

ジェルの粘度が思っていたよりも高い!

「ゴムパッキン用カビキラー」を実際に使ってみては、思っていたよりもジェルの粘度があるな、と感じました。

チューブからは、意外としっかりしたジェルが出てきましたね。

ただし、しっかりとしたジェルであっただけに、重みでジェルが落ちていくかもしれません。

それを防ぐには、今回やったように指で薄く塗り広げるのがいいですね。

量が節約できるだけでなく、洗浄剤の重みを減らすことができます。

手間はかかりますが……洗浄剤が落ちていってしまったら、放置しても意味がありませんしね~!

周りにかからないようにするには?

「ゴムパッキン用カビキラー」は比較的しっかりとしたジェルが出てきました。

なので液ダレの心配はそこまでしなくてもいいかもしれませんが……もしもお風呂以外に使うとなると、他の場所に洗浄剤がついてしまうリスクは考えておいた方がいいと思います。

たとえばリビングダイニングの窓枠のゴムに使うとき。

ゴムのすぐそばにアルミや木など、塩素に弱い素材があると思います。

もしアルミや木に付いてしまうと、傷んでしまったり変色してしまうかもしれません。

なのでわたしだったら、液がうっかり周りについてしまわないように、一度小皿に洗浄液をだしてから綿棒でちょこちょこと塗りますね。

あとはマスキングテープや養生テープを使って、洗浄液がついてほしくないところを覆っておく方法もあります。

どちらも手間はかかりますが、傷んでしまう方がもっと面倒になりますからね……。

防げるものは防いでおいた方がいいですよ~!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はジョンソンのカビ取り剤「ゴムパッキン用カビキラー」についてお話をしました。

コーキングの黒カビに悩んでいる、と言う人は、一度使ってみてもいいかもしませんね。

気になったら是非、お店でチェックをしてみてください♪

また、YouTubeチャンネル「のぞみのお掃除講座」では、お掃除にまつわるいろんな情報をお届けしています。

こちらの動画もみてもらえると嬉しいです!

さらに自分にあったお掃除法を見つけたいという方は、「汚れ落とし研究家 茂木和哉のラクラク掃除術」を読んでみてくださいね。

茂木さんがお掃除ノウハウを、わかりやすくまとめてくれていますよ~!

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それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。

またお会いしましょう~♪

ABOUT ME
茂木和哉
茂木和哉
汚れ落とし研究家
1975年秋田県生まれ。20歳で温泉浴場清掃をバイトで経験。21歳で工業薬品や業務用洗剤の販売会社に就職。30歳で洗剤メーカーに転職し、1年後の秋田で独立。 独学で掃除と洗剤作りを学び、秋田からパソコン1つで情報発信を始め、自分の名前をつけた代表作「茂木和哉」を大ヒットさせる。現在ではシリーズ展開させ全国のお店に並ぶまでに。 汚れ落とし人生で得たノウハウを惜しみなく伝えるYouTubeチャンネル「茂木流掃除講座」は、チャンネル登録数30万を超える。
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