【徹底解説】花王の新商品「キュキュットつけおき粉末」を分かりやすく解説!
こんにちは、のぞみです。
このあいだドラッグストアに言ったら、花王さんから新しい食器用洗剤がでているのを発見しました!
それは……「キュキュットつけおき粉末」です!
今回はこの花王の新商品「キュキュットつけおき粉末」について、ボトルや公式WWEBサイトをみながら解説をしていこうと思います♪
ちなみに今回参考にしたのは、こちらの茂木和哉(@motegikazuya)さんのYouTube動画です。
「キュキュットつけおき粉末」と従来の洗剤との違いは?
「キュキュットつけおき粉末」は「ワイドマジックリン」と中身が同じ
まずは「キュキュットつけおき粉末」のパッケージを見ていきましょう。
一番上には「こびりつき汚れラクにはがす!」と書いてあり、お鍋とグリルのイラストがあります。
お鍋やグリルは特に汚れがこびりついてしまいやすいですよね……!
さらに商品名のすぐ下には「強力発泡」、そして「除菌」「ウイルス除去」と書いてあります。
この3つはおそらく、酸素系漂白剤の主成分である過炭酸ナトリウムの効果かなと思います!
ところで、粉末タイプのつけ置き用洗剤といえば、思いつくのは花王さんの「ワイドマジックリン」ですよね。
でもどうやら「ワイドマジックリン」は2021年2月に生産が終了しているみたいなんです。
もしかすると「ワイドマジックリン」の代わりに作ったのが「キュキュットつけおき粉末」なのでしょうか……!?
手元に「ワイドマジックリン」があったので、「キュキュットつけおき粉末」と成分を比べてみましょう。
「ワイドマジックリン」の成分は『界面活性剤(13%、アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム)、発泡剤(過炭酸ナトリウム)、アルカリ剤(炭酸塩)、防錆材、安定化剤』。
「キュキュットつけおき粉末」の成分は『界面活性剤(13%、アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム)、発泡剤(過炭酸ナトリウム)、アルカリ剤(炭酸塩)、防錆材、安定化剤』となっています。
界面活性剤の種類、濃度、それ以外の成分もまったく同じようですね。
やっぱり「ワイドマジックリン」の中身はそのままで、商品名だけを変えているのかもしれません。
花王「ワイドハイター」も「クリアヒーロー」とリニューアル
そして「ワイド」と付く洗剤には、衣類の酸素系漂白剤の「ワイドハイター」がありますね!
花王さんからは「ワイド」とつく商品がいくつか出ていて、どれもつけ置きをして洗う酸素系漂白剤のようです。
ですが「ワイドハイター」も2020年ごろに商品名がパッケージと商品名がリニューアルされました。
新しいものが、黄色いパッケージの「クリアヒーロー」です。
花王さんの酸素系漂白剤といえば、「ワイドハイター」「ワイドマジックリン」と緑のボトルのイメージがあったのでびっくりです。
食器洗い用も、洗濯用もリニューアルされて、「ワイド」のブランドがどんどん減っていっている感じがしますね。
「キュキュットつけおき粉末」と「キュキュットあとラクミスト」の使い分けは?
そして同じく花王さんからでている食器用洗剤に、「キュキュットあとラクミスト」がありますね。
「キュキュットあとラクミスト」は、お皿をすぐに洗えないとき、油がついている食器にスプレーをしておくと、汚れがこびりつかず落としやすいというものです。
つけ置きして使う、というところは、「キュキュットつけおき粉末」と似ているように感じます。
「キュキュットつけおき粉末」と「キュキュットあとラクミスト」の大きな違いは、落とす汚れ。
「キュキュットつけおき粉末」は、コゲのようなヒドいこびりつきを落とすもの、それに対して「キュキュットあとラクミスト」はあくまで油汚れを落とす洗剤のようです。
同じキュキュットシリーズですが、こんな風に作り分けられているんですね!
「キュキュットあとラクミスト」は手軽なミストタイプですし、すぐにお皿を洗えない忙しいときには愛用できそうです♪
たくさんの人がお鍋・フライパンのこびりつきを経験している!
「キュキュットつけおき粉末」と他の洗剤との違いがわかったところで、次は「キュキュットつけおき粉末」について詳しく見ていきましょう!
まずは花王さんから2021年1月28日に公開されているニュースリリースを見ていきます。
『外出控えに伴って内食率が高まり、食器洗いの負担は増加傾向にあります。
さらに、昨今の忙しい生活者からは、「調理時間は短くしたいが、焼き加減や火加減が分からない」といった声も増えています。
また、花王の調査では、鍋では30%の方が、フライパンでは45%の方が、1週間に1回以上、こびりつきを経験していることが分かりました。(2019年2月 花王調べ)』
とあります。
これはかなり興味深い調査ですね!
思っているよりもたくさんの方が、お鍋やフライパンのこびりつきを経験しているんですね。
こびりつきやすさはフライパンの種類や、使っている年数によって変わってきます。
例えば鉄やステンレス、アルミのフライパンだと結構こびりついてしまいやすいです。
こびりつにくいフライパンが欲しい、とテフロン加工されているものを使う方もいらっしゃるかともいますが、長く使っていると加工が剥がれていって効果は落ちてしまいます。
やはり料理をされる方にとって、こびりつきは身近な汚れなのではないでしょうか?
「キュキュットつけおき粉末」はそんなお鍋やフライパンのこびりつき汚れを落とすために開発されたようです。
「キュキュットつけおき粉末」のブランドサイトをチェック
つぎは「キュキュットつけおき粉末」のブランドサイトを見ていきましょう。
ブランドサイトには、詳しい成分やよくある質問などが書かれています。
トップページには「面倒なこびりつき汚れラクにはがす!」と書いてあります。
お鍋の写真はカレーでしょうか?
カレーはよ~くかき混ぜないとすぐにこびりついてしまいますよね……!
そして「こんなこびりつき汚れに!」とカレー、焼きそば、グラタンの写真が並んでいます。
お鍋の底がフラットならお玉がちゃんとあたるのでこびりつきにくいのですが、圧力なべなど中央に向かって盛り上がっている形状をしているお鍋もありますよね。
そういうお鍋で料理をすると、すぐにこびりつきが出来てしまう感じがします。
「キュキュットつけおき粉末」の使い方は?
そしてブランドサイトには、「キュキュットつけおき粉末」の使い方も書かれていました。
つけ置きをしたいお鍋にぬるま湯(水)を入れ、粉末を入れる。30分から1時間つけ置きをして、スポンジなどで軽くなで洗い、といった使い方のようです。
これは酸素系漂白剤の使い方と同じですね!
そして「よくある質問」にもっと詳しい使い方が書かれています。
『こびりつき汚れが落ち切らない場合、さらに粉を追加して入れても良いの?』という質問に対して
『使用量の目安にそってご使用ください。40℃程度のぬるま湯でつけおくと効果的です。つけおき後は、スポンジ等で軽くなで洗いして、流水で5秒以上すすいでください。』とあります。
洗剤の量を増やしてもそんなに効果は変わらないようですね。
水よりも40℃程度のぬるま湯を使ったほうが効果が高いようです。
これも酸素系漂白剤の主成分である過炭酸ナトリウムが、40~50度で一番よくはたらくからだと思います♪
「キュキュットつけおき粉末」が使えるお鍋の素材は?
過炭酸ナトリウムが含まれているとなると「素材を傷めないか?」が気になります。
テフロン加工されているお鍋や、アルミ製のお鍋に使えるのでしょうか?
使えるお鍋の素材について、よくある質問で同じ質問がありました!
『どんなものに使えるの?』という質問に
『鍋・フライパン(ステンレス・フッ素加工・ホーロー)、土鍋、食器類、魚焼きグリル、五徳、レンジの受け皿などにお使いいただけます。 ※アルミ製品は変色の恐れがあるので、2時間以上つけおきしないでください。』とあります。
やっぱりアルミ製品に使うときは注意が必要なようです……!
たしか「キュキュットつけおき粉末」の前身である「ワイドマジックリン」にも、「アルミには2時間以上つけ置きしないで」と書いてあった記憶があります。
実は以前、アルミのシロッコファンのお掃除で「ワイドマジックリン」を使ったことがあります。
そのときはつけ置き時間を2時間以内にしていたのですが、粉末が直接触れていたところがあったようで変色してしまいました。
「キュキュットつけおき粉末」も、アルミ製品に使うときは、ちゃんと粉末が溶けているか?直接触れていないか?は注意する必要がありそうです。
でもしっかり溶けるように!と強くかき混ぜると酸素がすぐに抜けていってしまうんですよね……。
酸素が抜けると洗浄効果も落ちてしまうので、難しいところです。
そして『どんなものに使えるの?』という質問の下に『使えないものは?』という質問がありました!
使えないものは、『鉄、銅、真鍮、亜鉛鋼鈑(腐食する)、銀食器、金線・銀線入りの食器、塗りもの、換気扇やミキサー等のモーター部、せんい製品、油や熱等で傷んだ塗装・フッ素コート(はげることがある)』と書いてあります。
使えるものには「フライパン(ステンレス・フッ素加工・ホーロー)」とあったのですが、そのすぐ下には「フッ素コート(はげることがある)には使えない」と書かれているんですね。
フッ素加工には使えるのですが、フッ素コートには使えない、ということですか……ちょっとややこしいですね。
フッ素加工とはテフロン加工と同じ意味なのですが、フッ素加工してあるフライパンは「フッ素コート」「フッ素加工」のどっちなのでしょうか?
もしわかる方がいらっしゃったら教えてください……!
「キュキュットつけおき粉末」は除菌ができる?
そして「キュキュットつけおき粉末」はウイルス除菌効果もあるようです。
ウイルス除菌効果については「よくある質問」でも書かれていますね。
『ウイルス除去の効果は?』という質問に
『ノンエンベロープタイプ、エンベロープタイプのウイルスそれぞれについて、99.99%以上の除去効果を確認しています。 ※すべてのウイルスを除去するわけではありません。』と書かれています。
「キュキュットつけおき粉末」に除菌効果があるのは過炭酸ナトリウムが入っているから。
30分から1時間つけ置きをすると、除菌ができるようです。
新型コロナウイルスが流行ってから、食器用洗剤だけでなくいろんな洗剤で除菌効果がアピールされるようになりましたよね!
洗剤を選ぶわたしたちも、しっかりと除菌効果のあるものを選びたいところです。
WEBサイトで成分を詳しくチェック!
さて、次はWEBサイトで「キュキュットつけおき粉末」の成分を詳しくチェックしていきましょう。
ボトルに書いてある成分よりも、もっと詳しいことが分かるかと思います。
それでは、成分名称:機能名称の順番で読み上げていきますね。
過炭酸ナトリウム:発泡剤
炭酸塩:アルカリ剤
けい酸塩:防錆剤
アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム:界面活性剤
硫酸塩:安定化剤
とあります。
ボトルに書かれていた成分と、順番が違うようですね。
ボトルには『界面活性剤(13%、アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム)、発泡剤(過炭酸ナトリウム)、アルカリ剤(炭酸塩)、防錆材、安定化剤』と書かれていました。
「キュキュットつけおき粉末」は合成洗剤?漂白剤?
WEBサイトで「キュキュットつけおき粉末」の成分情報をみると、界面活性剤よりも過炭酸ナトリウムのほうが先に書かれていました。
成分表示は一般的に、多いものが先に書かれるようになっています。
また、WEBサイトに書かれている方が詳しいので、WEBサイトのほうが正しい成分かと思います。
そうするとボトルでは界面活性剤が一番初めにきていましたが、実際に一番多い成分は過炭酸ナトリウム、ということですね。
過炭酸ナトリウムが一番多いとなると「合成洗剤」ではなく「漂白剤」のカテゴリ(品名)で販売をしてもいいように思えます。
でもあくまでキュキュットシリーズなので、「合成洗剤」のカテゴリ(品名)で販売しているのかもしれませんね!
ちょっと文字が小さいのですが「キュキュットつけおき粉末」のボトル裏面をみると「品名:台所用合成洗剤」と書かれています。
ちなみに「合成洗剤」と「漂白剤」の違いは、汚れを落とすはたらきが、界面活性剤なのか漂白剤なのか。
「合成洗剤」は界面活性剤が汚れを落とし、「漂白剤」は塩素系や酸素系などの漂白成分が汚れを落とします。
サブ的に別の成分が配合されていても、問題はありません。
「漂白剤」で界面活性剤が含まれているものだと、有名なものには花王さんの「キッチンハイター」がありますね。
主成分は塩素系漂白剤の次亜塩素酸ナトリウム、そしてサブ的に界面活性剤が配合されています。
そして界面活性剤が入っていない「漂白剤」もたくさんあります。
つけ置き洗いでメジャーな「オキシクリーン」の品名(カテゴリ)は「家具用漂白剤」。
成分は「過炭酸ナトリウム(酸素系)、炭酸ナトリウム(洗浄補助剤)」となっていて、界面活性剤は入っていません。
茂木和哉さんがつくった「酸素の泡(あぶく)」も成分は過炭酸ナトリウムが100%です。
入っています。
なので「酸素の泡(あぶく)」も品名(カテゴリ)が「衣料用漂白剤」となっていますね!
「キュキュットつけおき粉末」の成分ごとの役割をチェック
WEBサイトに書いてあった「キュキュットつけおき粉末」の成分を詳しく見ていきましょう。
1番はじめに書かれていた「過炭酸ナトリウム:発泡剤」には、漂白や除菌効果があります。
シュワシュワと泡がでてくるので発泡剤と言ってもいいのですが、「漂白剤」とは成分表示しないんですね。
やっぱりキュキュットシリーズとして販売するために、漂白剤よりも界面活性剤よりも押し出したいのかもしれません!
2つ目の「炭酸塩:アルカリ剤」は炭酸ソーダ、ソーダ灰とも言いますね。
これはとても馴染みのあるアルカリ剤です。
3つ目の「けい酸塩:防錆剤」もアルカリ剤の1つです。
しかも先ほどの炭酸塩よりもアルカリ度数が高く、油汚れを落とす効果があります。
水に溶かすと金属に触れたとき、けい酸の被膜ができて、防錆剤(ぼうせいざい)にもなる頼もしい成分です。
茂木さんも洗剤を作るときにけい酸塩使っているらしくガンコな油汚れを落とす「なまはげ油汚れ用」にも配合されているようですよ!
4つ目の「アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム:界面活性剤」は、アニオンの界面活性剤です。
これと似ている名前の界面活性剤に「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩」があります。
「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩」は安全性の観点から批判されたことがあり、より安全性の高いものを!と作られたのが「アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム」です。
「アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム」は界面活性剤でありながら漂白剤のはたらきも持っています。
なので過炭酸ナトリウムと一緒につかうことで、より漂白効果が高まるようです。
5つ目の「硫酸塩:安定化剤」は中性の芒硝(ぼうしょう)です。
安定化剤と書かれていますが、粉が固まらないようにするために入れているのかと思います。
芒硝とは、液体洗剤でいう水のような役割のものです。
これ以上洗浄成分をいれると原価が高くなってしまう!というときに増量剤として芒硝を入れることがあります。
液体洗剤なら水をいれて薄めるのですが、粉末洗剤に水は入れられませんからね……!
「キュキュットつけおき粉末」の泡の出方は?
つぎは「キュキュットつけおき粉末」の中身を見てみましょう。
フタに少し出すと、こんな感じです。透明で細長い粉と、白い粉があるようです。
白い粉にもよ~くいろんなサイズがあって、白くて小さいのが炭酸塩やケイ酸塩かなと思います。
「キュキュットつけおき粉末」をお湯で溶かしてみましょう。
コップに45度のお湯を準備しました。
右側に「キュキュットつけおき粉末」、比較するために左側には過炭酸ナトリウム100%の「酸素の泡(あぶく)」を入れてみます。
右側に「キュキュットつけおき粉末」、左側に「酸素の泡(あぶく)」を同じくらいの量を入れてみました。
右側の「キュキュットつけおき粉末」は溶けるのが早いですね!界面活性剤が入っているので、表面には白い泡が出ています。
左側の「酸素の泡(あぶく)」は一粒ずつコートされていてゆっくりと溶ける過炭酸ナトリウム、コートされていなくて素早く溶ける過炭酸ナトリウムの2種類入っています。
長い時間つけ置きすることを前提に配合されているので、この段階ではそんなに泡は目立ちませんね。
2つをマドラーでかき混ぜてカメラを近づけると……「キュキュットつけおき粉末」はシュワシュワと酸素が出ているのがわかります。
かき混ぜたあともまだ底に粒が残っています。
泡と一緒に、粒のようなものも一緒に上のほうに上がっていっています。これは面白い現象ですね。
かき混ぜたあとの「酸素の泡(あぶく)」は、シュワシュワと酸素がたくさん上がっていくのが分かります。
2種類の過炭酸ナトリウムが入っているので、結構長い時間、シュワシュワとした泡が出てくるようです。
上のほうも泡がたまって白くなってきました。
というように、「キュキュットつけおき粉末」はいれてすぐにシュワシュワとした泡がでてくるようですね!
合成洗剤として販売されていますが、やっぱり酸素系漂白剤だなと思うような泡でした。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は花王の新商品「キュキュットつけおき粉末」について詳しく見ていきました。
おなじみの「ワイドマジックリン」と成分がほとんど同じだったり、合成洗剤といいつつ漂白剤に近かったりと予想外な発見がたくさんありました!
今回は実際にこびりつきを落とすところはお見せできませんでしたが、次は洗浄力も確かめてみたいとおもいます!
それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。
またお会いしましょう~♪