人気バスクリーナー4選の【洗浄力】を徹底比較!
こんにちは!のぞみです。
ドラッグストアにいくと、たくさんの洗剤があってついつい時間がつぶれてしまいますね。
ところで、いろんなメーカーさんから洗剤がでていますが、実際なにが違うのでしょうか……?
せっかくなら「なんとなく」で洗剤選びをするのではなく、きちんと洗剤について理解したうえで、使いたいですよね!
そこで今回は、茂木和哉さんに人気バスクリーナーのうち4つを徹底比較していただきました!
ちなみに、参考にするのはこちらの茂木和哉(@motegikazuya)さんのYouTube動画です。
洗剤比較のポイント
茂木さん、よろしくお願いします!
こんにちは、茂木和哉です。さっそく大手メーカーから出ている人気バスクリーナー4つを徹底比較していきましょう!
比較するのはこの4つ。
左から、スクラビングバブルバスフリー、ルックバスタブクレンジング、おふろのルック、そしてバスマジックリンです。
ドラッグストアでよくみかけるものですね!
洗剤選びのとき「どれくらい汚れが落ちるか?」だけで判断しがちですが、お掃除において大切なのは汚れ落ちだけではありませんよね。
今回の比較ポイントはいくつかあります。
まず1つ目は「洗浄力」。
お風呂汚れの代表である皮脂汚れをどの程度落とすことができるか、を見ていきます。
2つ目は「使いやすさ」。
泡立ちが豊かか、泡の密着力は高いか、ですね。
これは「水でのすすぎやすさ」と関係します。
洗剤がすすぎにくければ、掃除に時間がかかってしまいますし、大量の水を使用することになりますからね。
使いやすさについては、別の動画で詳細に検証していきます。
そして3つ目は「安全性」。
いくら汚れが落ちても、手荒れしてしまうようであれば良い洗剤とは言い切れません。
大手メーカーバスクリーナー 洗浄力比べ
まず初めに、それぞれのバスクリーナーの「洗浄力」を比較しましょう。
今回はお風呂汚れの代表である、皮脂汚れの落ち具合をみていきます。
今回比較する上で参考にするのは、商品の裏ラベルに記載している成分情報です。
正直なところ、成分情報をみても全くわからないことが多いです……。
汚れ落とし研究歴20年以上の茂木さんからみてどんな洗剤なのか、ぜひ解説をお願いします!
ただしご注意いただきたい点として、商品の裏ラベルには、配分量が少ない成分は記載されていないことがあります。
そのため、今回解説をする成分は必ずしも正しいとは言い切れません。
あくまでも参考程度、とお考え下さいね。
4つのバスクリーナーの成分をチェック
界面活性剤の基本を覚えよう!
成分情報を見ていくまえに、界面活性剤について抑えておきましょう。
一口に界面活性剤といっても、4つのグループに分けられます。
それぞれ刺激が強い順に
カチオン界面活性剤(陽イオン界面活性剤)⇒アニオン界面活性剤(陰イオン界面活性剤)⇒両性界面活性剤⇒ノニオン界面活性剤(非イオン界面活性剤)
となります。
界面活性剤の種類によっては、このグループの例外となるケースもありますが、基本はこの通りになります。
界面活性剤といえば、刺激が強いというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、それは一部の界面活性剤です。
界面活性剤のなかにも、刺激が強いもの、刺激が弱いものがあるんです。
界面活性剤にもいくつか種類があるんですね。
洗剤の成分を見ながら、詳しく教えてください!
バスマジックリンの成分と洗浄力
まずはバスマジックリンの成分表を見ていきましょう。
液性:中性
成分:界面活性剤7%脂肪酸アミドプロピルベタイン、泡調整剤、金属封鎖剤
バスマジックリンに使用されている界面活性剤は、脂肪酸アミドプロピルベタイン。
これは両性界面活性剤ですので、グループでいうと3番目に刺激が強い界面活性剤ですね。
脂肪酸アミドプロピルベタインは両性界面活性剤のため、洗浄力はそれほど高くありません。
評価は△としましょう。
つぎに他の成分を見てみましょう。
泡調整剤は、泡がしっかりつくために、要は泡を元気にするために使用されているものです。
金属封鎖剤はキレート剤ですね。
成分表を見る限り、非常にシンプルです。
今回比較する4つのバスクリーナーのなかでは一番シンプルかと思います。
バスマジックリン 洗浄力:△
おふろのルックの成分と洗浄力
つぎはおふろのルックです。
液性:中性
成分:界面活性剤5%直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、泡調整剤、キレート剤
おふろのルックで使用されている界面活性剤、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムは4つのグループでいうとアニオン界面活性剤に属します。
この界面活性剤は洗浄力が非常に高いのが特徴です。
昔は台所洗剤にもよく使われていましたが、今は手肌への刺激が強すぎるため、ほとんど使われていません。
手に長時間触れるのには適していない界面活性剤なんです。
洗浄力が高い分、肌への刺激も強いんですね。
ただし価格が安いので、いまでも業務用の台所洗剤には使われていますね。
お皿を洗うパートやアルバイトでよく手荒れがしてしまう、というのはこの界面活性剤の影響です。
肌へのやさしさはおいて置き、洗浄力は非常に高いので二重丸としましょう。
おふろのルック 洗浄力:◎
バスタブクレンジングの成分と洗浄力
3つめはバスタブクレンジングです。
先ほどのおふろのルックと同じメーカーの「ライオン」から出ているバスクリーナーです。
液性:弱アルカリ性
成分:界面活性剤3%ポリオキシエチレンアルキルエーテル、金属封鎖剤、溶剤、pH調整剤
バスタブクレンジングで使用されている界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテルは4つのグループでいうとノニオン界面活性剤に属します。
4つのグループのうち最も刺激が弱い界面活性剤ですね。
そしてノニオン界面活性剤のなかでも洗浄力は高いものです。
ですので、バスタブクレンジングの洗浄力は〇としましょう。
バスタブクレンジング 洗浄力:〇
スクラビングバブル バスフリーの成分と洗浄力
最後にみていくのは、スクラビングバブル バスフリーです。
液性:アルカリ性
成分:界面活性剤(0.8%ポリオキシエチレンアルキルエーテル、pH調整剤
これは成分がシンプルですね。
スクラビングバブル バスフリーで使用されている界面活性剤は、4つのグループのうち最も刺激の弱いノニオン界面活性剤に属します。
他のバスクリーナーと比べて特徴的なのは、液性がアルカリ性ということ、そして界面活性剤が0.8%と薄いということです。
界面活性剤が薄いことのメリットは泡切れがよくなること。
たくさん界面活性剤が入っていると、泡切れが悪くなってしまいます。
皮脂汚れの洗浄力を見るうえでは、界面活性剤は濃く・たくさん入っていればいい、ということではないんですね。
スクラビングバブル バスフリー 洗浄力:〇
4つのバスクリーナーの液性をチェック
次は液性を見ていきます。
4つの洗剤のなかには中性、アルカリ性、弱アルカリ性がありましたね。
皮脂汚れは酸性汚れですので、反対のアルカリをぶつけることで中和作用がはたらきます。
ですのでアルカリ性が高いほど、中和作用がはたらくため皮脂汚れはよく落ちます。
今回の4つのなかでは、バスマジックリン、おふろのルックがどちらも中性でしたね。
ですので、皮脂汚れへの中和作用はうまれません。
評価はなし(ハイフン)としておきます。
バスマジックリン & おふろのルック
中和作用:ー
スクラビングバブル バスフリーはアルカリ性ですので、皮脂汚れへの中和作用は二重丸です。
バスタブクレンジングは弱アルカリ性、なので中和作用は〇ですね。
スクラビングバブル バスフリー
中和作用:◎
バスタブクレンジング
中和作用:○
スクラビングバブル バスフリーはアルカリ性ですが、お風呂洗剤でアルカリ性はほとんどみたことがないですね。
アルカリ電解水や、緑色のマジックリンもアルカリ性ですから、台所の油汚れ落としでも使えるくらい、強力なアルカリ性だと思います。
アルカリ性、といってもそのなかでアルカリ性が高い低いもあるんですが……スクラビングバブル バスフリーは台所洗剤としても使えそうです。
中和作用はアルカリ性のスクラビングバブル バスフリーが一番強い、という結果になりました。
4つのバスクリーナーのその他の洗浄成分をチェック
最後はその他の洗浄成分を見ていきましょう。
改めて、4つのバスクリーナーに含まれている成分をおさらいします。
バスマジックリン 成分:界面活性剤7%脂肪酸アミドプロピルベタイン、泡調整剤、金属封鎖剤
おふろのルック 成分:界面活性剤5%直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、泡調整剤、キレート剤
バスタブクレンジング 成分:界面活性剤3%ポリオキシエチレンアルキルエーテル、金属封鎖剤、溶剤、pH調整剤
スクラビングバブル バスフリー 成分:界面活性剤0.8%ポリオキシエチレンアルキルエーテル、pH調整剤
- バスマジックリン
- おふろのルック
金属封鎖剤は若干、洗浄力に影響はしますが、そこまで大きな影響はありません。
泡調整剤は、泡がいい感じにでることで結果皮脂汚れが落ちやすい、というのはありますが、直接的な洗浄力には関係ありません。
皮脂汚れに対して、働きかけるその他の洗浄力はない、と考えていいでしょう。
- バスタブクレンジング
金属封鎖剤、溶剤、pH調整剤
pH調整剤が入っているので、弱アルカリ性になっています。
溶剤が入っているのがポイントですね。
溶剤は皮脂汚れに対しての洗浄力が高いんです。
- スクラビングバブル バスフリー
スクラビングバブル バスフリーは界面活性剤のほかにpH調整剤が入っているだけですね。
pH調整剤は中和作用の項目でチェックをいれていますので省きます。
4つのバスクリーナーを総合評価
では4つのバスクリーナーに点数をつけてみましょう!
ここまで出た界面活性剤での洗浄力、中和作用での洗浄力、その他の成分での洗浄力を一旦整理します。
ここまで出た界面活性剤での洗浄力、中和作用での洗浄力、その他の成分での洗浄力を一旦整理します。
二重丸を3ポイント、〇を2点、△を1点としましょう。
そうすると……バスマジックリンが1点、おふろのルックが3点、バスタブクレンジングが6点、スクラビングバブル バスフリーが5点となります。
皮脂汚れを落とす洗浄力の高さは
1位:バスタブクレンジング
2位:スクラビングバブル バスフリー
3位:おふろのルック
4位:バスマジックリン
といった強さになります。
※あくまでも茂木さん個人の見解です。
バスタブクレンジングは、アルカリによる中和作用、界面活性剤と溶剤のちからで、皮脂汚れに対して非常に高い洗浄力を持っています。
バスタブクレンジングの商品のポイントは「ゴシゴシ不要。シュッシュとかけて1分ほど放置するだけで汚れが落ちる」というものですから。
商品の特性上、ここまで高い洗浄力なのだと考えられます。
なるほど、ではお風呂掃除には一番点数の高いバスタブクレンジングがおすすめ、ということですね。
いいえ、そうとは言い切れません。
お風呂の皮脂汚れは、実はものすごく落ちやすい汚れなんです。
水垢やガンコな油汚れのように、洗剤選びが重要、というものではありません。
簡単に落ちる汚れなので、洗浄力が弱いから汚れが落とせない、ということはほぼありません。
ここで考えたいのが「皮脂汚れのためにここまで洗浄力を強くする必要はあるのか?」です。
バスマジックリンのように洗浄力が1点でも十分皮脂汚れは落とせるよ、という考えもあります。
ここまで高い洗浄力は不要、ということですか……でも、洗浄力が弱い洗剤よりも高い洗剤のほうが便利ではないですか?
洗浄力が高いと、その分手荒れがしやすいなど、安全性が低くなってきます。
人間の肌は皮脂で守られていますから、皮脂汚れを落とす洗浄力によって皮脂を奪われてしまうと、肌トラブルにつながります。
安全性、という観点でみると先ほどのランキングは真逆になりますね。
肌にやさしいバスクリーナーのランキングは
1位:バスマジックリン
?位:おふろのルック
3位:スクラビングバブル バスフリー
4位:バスタブクレンジング
といえますね。
あれ……?おふろのルックが安全性2位ではなく?位となっているのはどういうことでしょうか?
おふろのルックで使用されている界面活性剤「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム」は、肌への刺激が強い界面活性剤です。
そのため、安全性を2位にするのは少し無理があるな、と判断しました。
皮脂汚れに対しては、肌に低刺激なバスタブでかつ、皮脂汚れを落とすことができる洗剤としては、バスマジックリンは非常に優秀と判断できます。
洗浄力をとるか、安全性(肌へのやさしさ)をとるか。
難しいところではありますが……。
たしかに。簡単にお掃除ができて綺麗になるか、を取るか。肌へのやさしさを取るか……。
ライフスタイルやその人の肌の強さなど、いろんな考え方がありそうです。
pH試験紙でアルカリ度を測定
茂木さん、少し細かいことなのですが、実際この4つの洗剤はどれくらいpHに差があるのでしょう?
それぞれ中性、弱アルカリ性、アルカリ性とのことでしたが実はそんなに差がなかったり……なんてこと、ありえませんかね?
おもしろいですね。
せっかくですし、実際にそれぞれの洗剤をpH試験紙で測ってみましょう!
注目ポイントは次の2つです。
1つ目は中性洗剤のバスマジックリンとおふろのルックは、どちらがアルカリ度が高いのか。
中性にも「この数値からこの数値までは中性としてくださいね」という幅がありますので。実際どちらがアルカリに近いのかを確認したいですね。
2つ目は唯一のアルカリ性洗剤であるバスフリーが、どのくらいアルカリ度がどのくらい高いのか、ですね。
どんな結果がでるか楽しみですね!よろしくお願いします。
まずは中性であるバスマジックリンとおふろのルックの2つを比較しましょう。
pH試験紙に2つの洗剤を、泡を立てないようかけていきます。
色が全然違いますね!
バスマジックリンのほうがアルカリが高いですね。pHは8あります。
そしておふろのルックはpHが7。
同じ中性でも、1も違いました。
液性だけでいうと、バスマジックリンのほうが洗浄力は高いです。
バスマジックリンは中性と弱アルカリ性のぎりぎりのところ、というくらいでしょう。
次はバスタブクレンジングとスクラビングバブル バスフリーを比較しましょう。
成分表示によると、バスタブクレンジングが弱アルカリ性、スクラビングバブル バスフリーがアルカリ性と、どちらもアルカリ性の洗剤です。
先ほどとおなじpH試験紙をつかって比べてみます。
あれ……これはほとんど同じ緑色になりましたね。
アルカリ性なのでどちらも緑色になりましたね。
もう少し詳しく見るために、アルカリ性専用のpH試験紙でみていきましょうか。
同じく、pH試験紙に洗剤をかけていきます。
出ました。
スクラビングバブル バスフリーのほうが赤みが強いですね。pHは10.5あります。
バスタブクレンジングはpH10ですね。
なので、スクラビングバブル バスフリーとバスタブクレンジングは0.5しか違いがありません。
成分表示に記載してあったものでは、弱アルカリ性とアルカリ性とで液性は違うのに、数値でみるとわずかな違いでしたね!
pH試験紙で測ってみて、おもしろい結果が出ましたね。
バスマジックリンは8、おふろのルックは7、バスタブクレンジングは10、スクラビングバブル バスフリーは10.5でした。
弱アルカリ性のバスタブクレンジングとアルカリ性のスクラビングバブル バスフリーの差は0.5。
一方で、中性のバスマジックリンとおふろのルックの差は1もありました。
アルカリのナチュラルクリーニング素材として使われる重曹は、pH8.2です。
バスマジックリンは、中性とは書いてありますが、アルカリの強さは重曹とほぼ同じと考えてもいいでしょう。
pHのどまんなかは7ですので、おふろのルックは記載してある通りの中性でしたね。
こうなると先ほど評価した、皮脂汚れへの中和作用のはたらき度合いは変わってきそうですね。
そうですね、改めて見てみましょう。
成分表示をみてつけた中和作用の評価は
バスマジックリン 中和作用:ー
おふろのルック 中和作用:ー
スクラビングバブル バスフリー 中和作用:◎
バスタブクレンジング 中和作用:○
でした。
しかし、pH試験紙で測ってみた結果は……
バスマジックリン 中和作用:△
おふろのルック 中和作用:ー
スクラビングバブル バスフリー 中和作用:◎
バスタブクレンジング 中和作用:◎
といった感じでしょうか。
あくまでもわたしの見解ですがね。
これはおもしろい結果がでましたね!順位は変わりありませんが、中和作用が成分表示と実際とで異なりました。
まとめ
茂木さん、ありがとうございました!
成分や液性など、しっかり比較してみるととてもおもしろい結果がでましたね!
そして界面活性剤のなかにも種類があることはとても勉強になりました。
今度ドラッグストアにいってみたら、成分表示までじっくり見てみたいとおもいます!
次回は使いやすさとして、実際にスプレーをしながら泡の切れや持ちを比較してみようと思います!
気になる方は、こちらの動画をご覧ください。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
またお会いしましょう♪